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『わが生協の中期計画(課題)』

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•パネリスト
大阪いずみ市民生協専務理事  勝山 暢夫 氏
コープ自然派ピュア大阪専務理事 鎌田 妙子 氏
豊中医療生協専務理事  山本 美彦 氏
大阪大学生協専務理事  原  幸輝 氏
•コーディネーター
大阪府生協連合会専務理事  藤井 克裕

『いずみ市民生協の第10次 中期計画(2009年~2011年)』


大阪いずみ市民生協 専務理事 勝山 暢夫 氏



いずみ市民生協の勝山です。資料は8ページからで、パワーポイントに沿って説明させていただきます。いずみ市民生協は、来年から第10次中期計画(3カ年計画)に入ります。来年度の総代会議案となる、2月いっぱい位まで理事会討議をかける現在準備中のものを報告させていただきます。15分ということですので、要点を搔い摘んで報告をさせていただきます。
10次中計を考える際に、情勢の変化のスピードが尋常ではないということもございまして、少しいずみ市民生協あるいは生協を取り巻く情勢ということで何点かまとめてみました。昨年は、インフレでこのあと物の値段がどうなって行くのかと言うところから、10月以降はいきなりアメリカ発世界同時不況という形で、景気の後退局面が鮮明に、しかも過去経験のないぐらいの(100年に1度と言われていますが)、一気にデフレ基調になってきました。今年度の上期はインフレで、下期に一気にデフレ。そんな状況で、この4月以降どういうふうになって行くのか、が非常に読みにくい時代になってきました。
個人消費の落ち込みで、12月の冬のボーナスをすでに年間妥結している企業でも減額を行ったり、今年の春闘は非常に厳しくて、賃下げ・一時金ボーナスの大幅なカット、さらに厳しい雇用の不安定さも出てきています。ここから見た時に、いずみ市民生協は購買事業ですので、消費が一気に落ち込むのではないかということで懸念しております。過去のバブル崩壊時には、生協の世帯利用が年率で6%以上毎年下落し続けましたので、今後同じ状況が考えられるのではないかと危惧しています。事業計画を立てる際に先々3年間を見通すのが難しく、「世帯利用がもう伸びる事はないだろう、ではどれぐらいのペースで落ちていくのか」、また「物の値段がデフレで下がり始めることで、商品単価も下落していく」ということになってきますので、相当この事業計画を組むのは難しいといえます。その要因として、個人消費の落ち込み、労働環境の厳しさ、企業業績の厳しさなどがあると見ております。
さて、去年の1月以降世間を大きく騒がせました毒入りギョーザ事件。マスコミで「昨年の出来事の一番怖かったこと」で、毒入りギョーザ事件が上がっていましたが、生協発でそのような国民を不安に陥れるようなことは、もうないようにしたいと思っております。しかし、この間もかつおぶしの件がありましたが、引き続き偽装事件は起こるのだろうとみております。去年から引き続いて、「食の安全」に関しては、生協として強化すべき課題だということです。
次に、大阪府もいずみ市民生協のエリア内人口も、この5年間で少し減少しています。また大都市部の大阪でも、高齢化のスピードはこの先上昇します。2015年頃には、団塊ジュニア世代が子育て層に完全に入りますが、40歳代くらいの生協利用層と想定すれば、一番利用をしていただけるボリューム層に到達します。それでは2015年以降の消費というのは下がっていくのでしょうか。主力購買層の動きを、人口減少と少子高齢化を踏まえきちんと見ていかないといけません。2015年以降を見越した上で、2009年・2010年・2011年の3ヵ年の共同購入や店舗をどう構築していくのかという時、この情勢は大事だと考えております。
さらに、小売業界の競合激化とありますが、市民生協エリア・大阪府全体を見て思うのですが、府内の消費支出は減少し、マーケットサイズは小さくなっていきます。いずみ市民生協の場合は、マーケットは食品と日用生活雑貨が中心となりますが、このマーケットサイズが小さくなっていきます。マーケットサイズが大きくなっていく間は、それなりに自然と伸びていくのですが、小さくなっていく中で、事業を伸ばして、組合員・消費者の暮らしに貢献しようとしますと、シェアを確実に取りにいく必要があります。今、いずみ市民生協はエリア内の小売・食品でいうとシェアは1位ではありません。イズミヤさんが1位だと思います。シェア1位というのは、エリア内で計算したことがあるのですが、850億円以上の食品小売規模が必要になります。いずみ市民生協は、まだ400億円くらい食品だけで足らないということになります。そういうシェアをきちっと取って、マーケットの中で、ある程度の地位を築いていかないと、このあと競争には勝てないと、厳しく見ておく必要があります。
地球温暖化に関しては、CO2の削減が課題として挙げられますが、生協も国の指導対象になっております。積極的に進める必要があります。また平和の問題もあります。
そのような中で、いずみ市民生協は6年ほど前から『くらしに笑顔』ということで、地域にくらしに笑顔をお届けできるような生協になりたい、ということを基本理念において事業活動してきております。この基本理念は、10次中計においても引き続き継承したいと考えています。名刺だとかトラックの側面、チラシのすべてに『くらしに笑顔』という合言葉を入れさせていただいております。このことは10次中計も、大事にしたいと考えております。地域に『くらしに笑顔』をお届けできるような生協になるため、一旦「誠実・深耕・挑戦」(もっとやさしい言葉にという意見もあるのですが)をテーマに据えました。もっと組合員や地域から必要としてもらって、もっと身近に感じていただける生協になるために「誠実・深耕・挑戦」をテーマに頑張るのだということです。
中計の中で文章化すると長いのですが、組織・事業の成長と経営の安定性をこのあとも維持して、未来への展望を作るのだということで、『くらしに笑顔』という基本理念につながっていくのです。そのために、誠実と深耕と挑戦という3つのテーマに取り組んでいきたいと考えております。
次に、10次中計の基調でもう一つ基本姿勢としてめざす姿・方向性を明らかにしようとしています。愚直なまでに正直・謙虚・誠実に「組合員のための事業」を貫くということです。これは、世相を反映しています。安全・安心という視点で、企業の不祥事なども続いておりますし、食品業界も含めて、簡単に偽装があらゆる形相を変えて出てきています。本当に大切なこと、事の善悪が見えにくい現代、こんな時だからこそあえて愚直なまでに、馬鹿正直と言われるくらい正直・謙虚・誠実を貫きたいということです。このことを職員の基本姿勢にしたいと思っています。馬鹿正直な愚直というのを基本姿勢に置くのはどうかという職員議論もございましたが、あえてここで使いました。
「食品安全プラン」は、いずみ市民生協の商品の商談・調達から組合員のお手元にお届けするまでの安全対策です。従来の品質管理にプラスをして、食品防御の考え方も入れたプランを作りました。このプランの確実な取り組みを行っていきます。
細かい事ですが、お米を餌にした豚肉とか玉子とかの取り組みが始まっています。そのような取り組みも視野に入れて、供給事業を通じて自給率の向上、あるいは自給率をテーマにした組合員活動を推進していこうとテーマの一つに掲げました。国民の誰もが賛成する課題は、きちんとやろうということです。
地球温暖化対策・CO2の削減についての取り組みです。事業的側面、また組合員の環境活動として取り組みます。共同購入では、07年度からトラックの使用燃料を3年間かけて35%位は削減しようと考えています。供給は伸びても、CO2の排出量は共同購入を通じて35%位は削減できる計画を持とうとすすめているところです。
次に、ゆるぎない事業ポジションということですが、ここが相当厳しくて、組合員40万世帯は店舗出店もこのあとの事業計画からいうとシェアに入って来るのですが、総事業高の680億円、経常剰余率5%は非常に難しいと考えています。いずみ市民生協をご利用いただく組合員さんの、一世帯利用高の伸びが見込めないものとして計画を立てないといけないと思っております。そうすると、ここの数字は随分と変わる。それと生協法改正に基づいて、共済が元受共済から受託共済に変わりますので経常剰余への影響があります。また未来に向けた投資もひっくるめて、それなりにコストもかけますので5%も本当に大丈夫なのか、今現在も議論を進行させているところです。
もう一つ、社会的責任・社会的役割の自覚について。社会的責任の本来一番大事なことは本業を真っ当にきちんとやるということだと思っていますが、地域コミュニティーや行政ともっと関係強化をし、ここではより開かれた生協運営を、もっと生協を好きになってもらいたいという思いを込めて目指す方向姿勢を示しました。
では、そのために何をするのかという点です。細かい事は省いて、5つの基本方針があります。一つに事業の方では組合員満足追求事業をすすめ、もっとくらしに貢献し、生協の価値の向上を目指すということ、組合員満足のために職員がどうあるべきか、共同購入事業・店舗事業はどうしていくのか、ということが細かくこの中にあります。組合員満足追及事業をする、とスローガンみたいになっておりますが、事業の有様としては業務都合からもっと組合員・消費者都合へ変えていこうということです。事業の方では、共同購入がこのギョーザ事件でつまずいた状況がございますので、組合員拡大・仲間づくりを推進しようとしています。そのために共同購入はどうするかといいますと、もっと利用したくなる共同購入にしようと、合言葉に「安心感・便利感・お得感」という3つを掲げております。「安心感」というのは、共同購入を安心して利用できる状態に今あるのかどうか、間違って商品が届く、たまに偽装された商品がある、野菜が届けば痛んでいる、冷凍商品が届けば溶けている・・・こんなこともひっくるめて、安心して利用できる共同購入ではないといけない、どんな人でも安心して利用できる共同購入の仕組み・システムの開発も含め、さらに組合員の声に基づいた共同購入改革をしていかなければならないということです。「便利感」というのは、本当に便利に利用できるようになっているかという点で、共同購入の場合、スーパーマーケットと比べて共同購入を選ぶだけの便利感の演出、便利感を作り出せているのかとの疑問がございます。そんなことを課題にしています。「お得感」というのも、スーパーマーケットや普通の小売業を利用するよりも、生協の共同購入を利用する方がお得よね、というお得感をきちんと作っていかないと、この後共同購入は支持されないと思っております。週1回しか来ないということも含めて、なかなか利用しにくい点もありますし、共同購入の組織率が16%を超えて2割に近づけるためには、この3つを課題にして取り組むしかないだろうと考えております。
店舗の方は、きちっと出店をしていくことで、エリアの中でシェアを取っていかなければなりません。利用いただけるお店を出店する方針を持っております。
あと福祉は、少し法律との絡みもありますが、この後少し縮小均衡といいますか、何とか収支を合わせる努力をこの3年間でしようということです。
組合員の多様な参加を広げようという点ですが、食育・食の安全・平和・くらし・消費者力向上だとか子育て支援、防災活動あるいはエコ・自給率、このような取り組みについて、内だけではなく外にも向けて、より開かれた組織としての生協活動を作って行こうと別途細かく定めております。スローガンとして掲げているのは「多様な参加」という点です。いろいろな参加の仕方を追及していかないと、なかなか組合員参加が広がらない実態になっております。この点は、決意を持って基本方針の大きな柱にさせていただきました。
次に「社会的責任経営をすすめ、さらに開かれた生協をめざします」という点について。開かれた生協と言われるよう努力したい、もっと生協のことを知ってほしい、もっと好かれたい、ということが根底にあるのですが、社会的責任経営に関してはCSRということになります。ガバナンスの強化であり、マネジメントシステムをきちっと作っていくことです。企業並みの内部統制をきちっと整備する、組合員さんや消費者、地域に向けての情報開示・情報公開を積極的に行うことなどがあります。先ほどの食品自給率の向上を事業や活動で取り組む、エコということでCO2削減に取り組むというのもあります。ただ、本来のいずみ市民生協としての社会的責任をどう捉えるかといえば、この後の中計での議論の積み上げだと思っております。現時点で「いずみ市民生協は社会的責任をこう果たすんだ」ということを大きく持っているわけではございません。この後、きちっと中計で議論をすすめていきたいと考えております。
次に「事業改革にスピードを持って取り組み、収益性の向上と経営基盤の強化を図る」という点について。収益性は供給事業でいうと、本年度4.2%、共済も合わすと5%は超えます。経常剰余の収益性を持った事業を構築したいと思っております。どうあれ、粗利益をたくさん取って、となってはいけませんので、販売管理費のコストを20%位でコントロールできる事業を作らなければならないと考えています。スピードを持って取り組むのだと、ここでうたっております。それは何故かと言いますと、生協の場合、この時代変化が速い中、マーケットが小さくなっていくから伸びそうな中国で共同購入する、というわけにはいきません。この大阪の中で、シェア争いにきちんと勝ち続けることが、組合員に対して責任を果たすことになると思っております。そのためには、物流も含めてシステムもそうですが、常に必要な投資をし続けないといけないのです。この投資力を、きちんとこの先もずっと確保し続けるためには、やはり経常剰余率がいずみ市民生協規模で4%程度、できたら5%を確保しておかないとと思っております。例えば、現行物流がだめだということになれば何十億という投資になってきます。商品偽装が問題になっていますので、中国産と国産が見分けできる検査機器、技術を取得しようと思うとそれなりにコストがかかります。必要な時に、そういうことがいつでもできる状態を作っておきたいので、経営基盤の強化を常に図っておくことを外せない課題にしております。
最後に「くらしに貢献できる事業連帯の構築にむけて力を発揮します」ということについて。いずみ市民生協は、コープきんき事業連合・7つの生協と共に事業をさせていただいております。コープきんき事業連合では、組合員さんの声を一元的に集めて、事業の課題を掘り下げたりすることのできる「声」のシステムがこの春から動きます。一緒に参加して、より利用しやすい共同購入を目指せればいいなと考えています。国産の生産物、あるいは農産物・畜産物・海産物の取り扱いの比率をきちんと上げようと思うと単協ではなかなか難しい側面がございます。さらに事業連帯の力を借りたいと思っておりますし、この不況下においてデフレですから、本当にくらしが厳しくなる中で、低価格の実現というのが重要なテーマになってきます。事業連帯の力を発揮し、日本生協連、特にコープきんき事業連合や我々の仲間のところで実現してほしいという思いがございます。そこに、いずみ市民生協も力を発揮していきたいと考えております。もう一つは、事業連帯(日本生協連・コープきんき事業連合)それぞれ、安定供給ということが大切なテーマになると思っております。
あと、日本生協連の「商品の情報ネットワーク」が春から動き出します。どこの生協で問題が起こっても、全国の生協に情報が駆け巡るということになります。事業連帯の構築で、いずみ市民生協も協力ができればと基本方針の最後にまとめました。
また、数値資料等は13ページに載っていますが、中計数値は来年からの3年間ということで、現在構築中です。一旦作ったのですが、あまりにも情勢が厳しいということで作り直しを現在している最中です。このあと1か月かけて議論していきたいと考えております。以上です。
•パネリスト
大阪いずみ市民生協専務理事  勝山 暢夫 氏
コープ自然派ピュア大阪専務理事 鎌田 妙子 氏
豊中医療生協専務理事  山本 美彦 氏
大阪大学生協専務理事  原  幸輝 氏
•コーディネーター
大阪府生協連合会専務理事  藤井 克裕

『いずみ市民生協の第10次 中期計画(2009年~2011年)』

大阪いずみ市民生協 専務理事 勝山 暢夫 氏


いずみ市民生協の勝山です。資料は8ページからで、パワーポイントに沿って説明させていただきます。いずみ市民生協は、来年から第10次中期計画(3カ年計画)に入ります。来年度の総代会議案となる、2月いっぱい位まで理事会討議をかける現在準備中のものを報告させていただきます。15分ということですので、要点を搔い摘んで報告をさせていただきます。
10次中計を考える際に、情勢の変化のスピードが尋常ではないということもございまして、少しいずみ市民生協あるいは生協を取り巻く情勢ということで何点かまとめてみました。昨年は、インフレでこのあと物の値段がどうなって行くのかと言うところから、10月以降はいきなりアメリカ発世界同時不況という形で、景気の後退局面が鮮明に、しかも過去経験のないぐらいの(100年に1度と言われていますが)、一気にデフレ基調になってきました。今年度の上期はインフレで、下期に一気にデフレ。そんな状況で、この4月以降どういうふうになって行くのか、が非常に読みにくい時代になってきました。
個人消費の落ち込みで、12月の冬のボーナスをすでに年間妥結している企業でも減額を行ったり、今年の春闘は非常に厳しくて、賃下げ・一時金ボーナスの大幅なカット、さらに厳しい雇用の不安定さも出てきています。ここから見た時に、いずみ市民生協は購買事業ですので、消費が一気に落ち込むのではないかということで懸念しております。過去のバブル崩壊時には、生協の世帯利用が年率で6%以上毎年下落し続けましたので、今後同じ状況が考えられるのではないかと危惧しています。事業計画を立てる際に先々3年間を見通すのが難しく、「世帯利用がもう伸びる事はないだろう、ではどれぐらいのペースで落ちていくのか」、また「物の値段がデフレで下がり始めることで、商品単価も下落していく」ということになってきますので、相当この事業計画を組むのは難しいといえます。その要因として、個人消費の落ち込み、労働環境の厳しさ、企業業績の厳しさなどがあると見ております。
さて、去年の1月以降世間を大きく騒がせました毒入りギョーザ事件。マスコミで「昨年の出来事の一番怖かったこと」で、毒入りギョーザ事件が上がっていましたが、生協発でそのような国民を不安に陥れるようなことは、もうないようにしたいと思っております。しかし、この間もかつおぶしの件がありましたが、引き続き偽装事件は起こるのだろうとみております。去年から引き続いて、「食の安全」に関しては、生協として強化すべき課題だということです。
次に、大阪府もいずみ市民生協のエリア内人口も、この5年間で少し減少しています。また大都市部の大阪でも、高齢化のスピードはこの先上昇します。2015年頃には、団塊ジュニア世代が子育て層に完全に入りますが、40歳代くらいの生協利用層と想定すれば、一番利用をしていただけるボリューム層に到達します。それでは2015年以降の消費というのは下がっていくのでしょうか。主力購買層の動きを、人口減少と少子高齢化を踏まえきちんと見ていかないといけません。2015年以降を見越した上で、2009年・2010年・2011年の3ヵ年の共同購入や店舗をどう構築していくのかという時、この情勢は大事だと考えております。
さらに、小売業界の競合激化とありますが、市民生協エリア・大阪府全体を見て思うのですが、府内の消費支出は減少し、マーケットサイズは小さくなっていきます。いずみ市民生協の場合は、マーケットは食品と日用生活雑貨が中心となりますが、このマーケットサイズが小さくなっていきます。マーケットサイズが大きくなっていく間は、それなりに自然と伸びていくのですが、小さくなっていく中で、事業を伸ばして、組合員・消費者の暮らしに貢献しようとしますと、シェアを確実に取りにいく必要があります。今、いずみ市民生協はエリア内の小売・食品でいうとシェアは1位ではありません。イズミヤさんが1位だと思います。シェア1位というのは、エリア内で計算したことがあるのですが、850億円以上の食品小売規模が必要になります。いずみ市民生協は、まだ400億円くらい食品だけで足らないということになります。そういうシェアをきちっと取って、マーケットの中で、ある程度の地位を築いていかないと、このあと競争には勝てないと、厳しく見ておく必要があります。
地球温暖化に関しては、CO2の削減が課題として挙げられますが、生協も国の指導対象になっております。積極的に進める必要があります。また平和の問題もあります。
そのような中で、いずみ市民生協は6年ほど前から『くらしに笑顔』ということで、地域にくらしに笑顔をお届けできるような生協になりたい、ということを基本理念において事業活動してきております。この基本理念は、10次中計においても引き続き継承したいと考えています。名刺だとかトラックの側面、チラシのすべてに『くらしに笑顔』という合言葉を入れさせていただいております。このことは10次中計も、大事にしたいと考えております。地域に『くらしに笑顔』をお届けできるような生協になるため、一旦「誠実・深耕・挑戦」(もっとやさしい言葉にという意見もあるのですが)をテーマに据えました。もっと組合員や地域から必要としてもらって、もっと身近に感じていただける生協になるために「誠実・深耕・挑戦」をテーマに頑張るのだということです。
中計の中で文章化すると長いのですが、組織・事業の成長と経営の安定性をこのあとも維持して、未来への展望を作るのだということで、『くらしに笑顔』という基本理念につながっていくのです。そのために、誠実と深耕と挑戦という3つのテーマに取り組んでいきたいと考えております。
次に、10次中計の基調でもう一つ基本姿勢としてめざす姿・方向性を明らかにしようとしています。愚直なまでに正直・謙虚・誠実に「組合員のための事業」を貫くということです。これは、世相を反映しています。安全・安心という視点で、企業の不祥事なども続いておりますし、食品業界も含めて、簡単に偽装があらゆる形相を変えて出てきています。本当に大切なこと、事の善悪が見えにくい現代、こんな時だからこそあえて愚直なまでに、馬鹿正直と言われるくらい正直・謙虚・誠実を貫きたいということです。このことを職員の基本姿勢にしたいと思っています。馬鹿正直な愚直というのを基本姿勢に置くのはどうかという職員議論もございましたが、あえてここで使いました。
「食品安全プラン」は、いずみ市民生協の商品の商談・調達から組合員のお手元にお届けするまでの安全対策です。従来の品質管理にプラスをして、食品防御の考え方も入れたプランを作りました。このプランの確実な取り組みを行っていきます。
細かい事ですが、お米を餌にした豚肉とか玉子とかの取り組みが始まっています。そのような取り組みも視野に入れて、供給事業を通じて自給率の向上、あるいは自給率をテーマにした組合員活動を推進していこうとテーマの一つに掲げました。国民の誰もが賛成する課題は、きちんとやろうということです。
地球温暖化対策・CO2の削減についての取り組みです。事業的側面、また組合員の環境活動として取り組みます。共同購入では、07年度からトラックの使用燃料を3年間かけて35%位は削減しようと考えています。供給は伸びても、CO2の排出量は共同購入を通じて35%位は削減できる計画を持とうとすすめているところです。
次に、ゆるぎない事業ポジションということですが、ここが相当厳しくて、組合員40万世帯は店舗出店もこのあとの事業計画からいうとシェアに入って来るのですが、総事業高の680億円、経常剰余率5%は非常に難しいと考えています。いずみ市民生協をご利用いただく組合員さんの、一世帯利用高の伸びが見込めないものとして計画を立てないといけないと思っております。そうすると、ここの数字は随分と変わる。それと生協法改正に基づいて、共済が元受共済から受託共済に変わりますので経常剰余への影響があります。また未来に向けた投資もひっくるめて、それなりにコストもかけますので5%も本当に大丈夫なのか、今現在も議論を進行させているところです。
もう一つ、社会的責任・社会的役割の自覚について。社会的責任の本来一番大事なことは本業を真っ当にきちんとやるということだと思っていますが、地域コミュニティーや行政ともっと関係強化をし、ここではより開かれた生協運営を、もっと生協を好きになってもらいたいという思いを込めて目指す方向姿勢を示しました。
では、そのために何をするのかという点です。細かい事は省いて、5つの基本方針があります。一つに事業の方では組合員満足追求事業をすすめ、もっとくらしに貢献し、生協の価値の向上を目指すということ、組合員満足のために職員がどうあるべきか、共同購入事業・店舗事業はどうしていくのか、ということが細かくこの中にあります。組合員満足追及事業をする、とスローガンみたいになっておりますが、事業の有様としては業務都合からもっと組合員・消費者都合へ変えていこうということです。事業の方では、共同購入がこのギョーザ事件でつまずいた状況がございますので、組合員拡大・仲間づくりを推進しようとしています。そのために共同購入はどうするかといいますと、もっと利用したくなる共同購入にしようと、合言葉に「安心感・便利感・お得感」という3つを掲げております。「安心感」というのは、共同購入を安心して利用できる状態に今あるのかどうか、間違って商品が届く、たまに偽装された商品がある、野菜が届けば痛んでいる、冷凍商品が届けば溶けている・・・こんなこともひっくるめて、安心して利用できる共同購入ではないといけない、どんな人でも安心して利用できる共同購入の仕組み・システムの開発も含め、さらに組合員の声に基づいた共同購入改革をしていかなければならないということです。「便利感」というのは、本当に便利に利用できるようになっているかという点で、共同購入の場合、スーパーマーケットと比べて共同購入を選ぶだけの便利感の演出、便利感を作り出せているのかとの疑問がございます。そんなことを課題にしています。「お得感」というのも、スーパーマーケットや普通の小売業を利用するよりも、生協の共同購入を利用する方がお得よね、というお得感をきちんと作っていかないと、この後共同購入は支持されないと思っております。週1回しか来ないということも含めて、なかなか利用しにくい点もありますし、共同購入の組織率が16%を超えて2割に近づけるためには、この3つを課題にして取り組むしかないだろうと考えております。
店舗の方は、きちっと出店をしていくことで、エリアの中でシェアを取っていかなければなりません。利用いただけるお店を出店する方針を持っております。
あと福祉は、少し法律との絡みもありますが、この後少し縮小均衡といいますか、何とか収支を合わせる努力をこの3年間でしようということです。
組合員の多様な参加を広げようという点ですが、食育・食の安全・平和・くらし・消費者力向上だとか子育て支援、防災活動あるいはエコ・自給率、このような取り組みについて、内だけではなく外にも向けて、より開かれた組織としての生協活動を作って行こうと別途細かく定めております。スローガンとして掲げているのは「多様な参加」という点です。いろいろな参加の仕方を追及していかないと、なかなか組合員参加が広がらない実態になっております。この点は、決意を持って基本方針の大きな柱にさせていただきました。
次に「社会的責任経営をすすめ、さらに開かれた生協をめざします」という点について。開かれた生協と言われるよう努力したい、もっと生協のことを知ってほしい、もっと好かれたい、ということが根底にあるのですが、社会的責任経営に関してはCSRということになります。ガバナンスの強化であり、マネジメントシステムをきちっと作っていくことです。企業並みの内部統制をきちっと整備する、組合員さんや消費者、地域に向けての情報開示・情報公開を積極的に行うことなどがあります。先ほどの食品自給率の向上を事業や活動で取り組む、エコということでCO2削減に取り組むというのもあります。ただ、本来のいずみ市民生協としての社会的責任をどう捉えるかといえば、この後の中計での議論の積み上げだと思っております。現時点で「いずみ市民生協は社会的責任をこう果たすんだ」ということを大きく持っているわけではございません。この後、きちっと中計で議論をすすめていきたいと考えております。
次に「事業改革にスピードを持って取り組み、収益性の向上と経営基盤の強化を図る」という点について。収益性は供給事業でいうと、本年度4.2%、共済も合わすと5%は超えます。経常剰余の収益性を持った事業を構築したいと思っております。どうあれ、粗利益をたくさん取って、となってはいけませんので、販売管理費のコストを20%位でコントロールできる事業を作らなければならないと考えています。スピードを持って取り組むのだと、ここでうたっております。それは何故かと言いますと、生協の場合、この時代変化が速い中、マーケットが小さくなっていくから伸びそうな中国で共同購入する、というわけにはいきません。この大阪の中で、シェア争いにきちんと勝ち続けることが、組合員に対して責任を果たすことになると思っております。そのためには、物流も含めてシステムもそうですが、常に必要な投資をし続けないといけないのです。この投資力を、きちんとこの先もずっと確保し続けるためには、やはり経常剰余率がいずみ市民生協規模で4%程度、できたら5%を確保しておかないとと思っております。例えば、現行物流がだめだということになれば何十億という投資になってきます。商品偽装が問題になっていますので、中国産と国産が見分けできる検査機器、技術を取得しようと思うとそれなりにコストがかかります。必要な時に、そういうことがいつでもできる状態を作っておきたいので、経営基盤の強化を常に図っておくことを外せない課題にしております。
最後に「くらしに貢献できる事業連帯の構築にむけて力を発揮します」ということについて。いずみ市民生協は、コープきんき事業連合・7つの生協と共に事業をさせていただいております。コープきんき事業連合では、組合員さんの声を一元的に集めて、事業の課題を掘り下げたりすることのできる「声」のシステムがこの春から動きます。一緒に参加して、より利用しやすい共同購入を目指せればいいなと考えています。国産の生産物、あるいは農産物・畜産物・海産物の取り扱いの比率をきちんと上げようと思うと単協ではなかなか難しい側面がございます。さらに事業連帯の力を借りたいと思っておりますし、この不況下においてデフレですから、本当にくらしが厳しくなる中で、低価格の実現というのが重要なテーマになってきます。事業連帯の力を発揮し、日本生協連、特にコープきんき事業連合や我々の仲間のところで実現してほしいという思いがございます。そこに、いずみ市民生協も力を発揮していきたいと考えております。もう一つは、事業連帯(日本生協連・コープきんき事業連合)それぞれ、安定供給ということが大切なテーマになると思っております。
あと、日本生協連の「商品の情報ネットワーク」が春から動き出します。どこの生協で問題が起こっても、全国の生協に情報が駆け巡るということになります。事業連帯の構築で、いずみ市民生協も協力ができればと基本方針の最後にまとめました。
また、数値資料等は13ページに載っていますが、中計数値は来年からの3年間ということで、現在構築中です。一旦作ったのですが、あまりにも情勢が厳しいということで作り直しを現在している最中です。このあと1か月かけて議論していきたいと考えております。以上です。