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2008年度大阪府生協連「社会福祉問題研修会」を開催『基礎年金・公費負担方式の提案―皆保障体制をめざして―』

Ⅰ.公的年金制度に期待される機能  Ⅱ 日本の公的年金制度の仕組みと現状
Ⅲ 日本の公的年金制度の問題点  Ⅳ 基礎年金・公費負担方式化が世論の動向
Ⅴ 公的年金制度のゆくえ


[講師] 佛教大学 社会福祉学部  教授 里見 賢治 氏
■日時:2008年7月30日(水)  ■場所:大阪府社会福祉会館5階第1会議室
『基礎年金・公費負担方式の提案―皆保障体制をめざして』

Ⅴ 公的年金制度のゆくえ


公的年金制度のゆくえということで、本当は社会保障国民会議・中間報告についても触れたかったのですが、財源の問題だけは簡単に触れましたので、その辺は省略させていただきます。

おわりに
最後に3図を掲げていますが(講演録末尾・図3)、社会保障制度というのはやはり普遍主義的でなければならないと私は考えています。要するにお金があるとか無いとかいうことで、保険料を払ったとか払ってないとかで医者にかかれるかかれないが決まって来るというような社会では困ったものだと思っています。年金だけに限らず社会保障制度全体が社会保険方式ではなしに、こういった方式に組み替えていく必要があるというふうに考えています。これは私の年来の主張なのですが、そう言っても制度全体を一挙にというのは難しいので、どこかを突破口にする必要があるのですね。そういう意味で基礎年金を公費負担方式へというのがここまで世論が高まっているという状況の中で、基礎年金を突破口にしてやっていく。そうすると他の制度も矛盾が出ているので、徐々に広がって行くだろうというふうに考えています。
日本の社会保障制度というのは、実は社会保険中心主義と言われていまして、非常に社会保険が強いのですが、医療にしても介護にしても公費負担方式にする突破口にしたい。但し、社会保険方式でしか実施できないという制度はもちろんあります。それは何かというと、所得比例型の給付なんですね。例えば、年金制度でも2階の部分になって来ると所得比例の部分がありますよね。そういう部分は、やっぱり現役時代に所得が高かった人は高い保険料を払ったので高い年金をあげようという制度です。低い所得だった人は低い年金で我慢してねというような制度を税を財源としてやるのは、いかにもおかしいですよね。税を財源にして、あんたは現役時代部長さんだったから高い年金をあげようねというわけにはいきませんよね。所得比例型の給付制度は所得比例年金が代表ですが、それだけではないです。失業保険や雇用保険もそうです。こういう制度は、やっぱり社会保険方式でしか組めないのです。だから社会保険方式は一部所得比例型給付について残りますが、その他のすべての制度は公費負担方式(税方式)で再構築する、2そういう方向に社会保障制度を変えて行きたいというのが私の念願でありますが、取り敢えずは、年金所得制度で始めて行く一つの絶好の機会ではないかなと思います。特にそれによって社会保障制度を安定させるということが、先ほどの年金の例でいかに老後生活と年金というのは密接に結びついているかということをお話しましたが、社会保障制度によって我々の生活の安定というのを支えているわけですね。ですから、その社会保障制度がこのところずっと揺らいで来ているので、それを安定させる方向に転換する非常に好機ではないかなと考えているということを付け加えて、ちょっと延長しましたが、私のお話は終わらせていただきたいと思います。どうも、有難うございました。


資料1(クリックすると拡大します)



資料2(クリックすると拡大します)



資料3(クリックすると拡大します)



資料4(クリックすると拡大します)


Ⅰ.公的年金制度に期待される機能  Ⅱ 日本の公的年金制度の仕組みと現状
Ⅲ 日本の公的年金制度の問題点  Ⅳ 基礎年金・公費負担方式化が世論の動向
Ⅴ 公的年金制度のゆくえ


[講師] 佛教大学 社会福祉学部  教授 里見 賢治 氏
■日時:2008年7月30日(水)  ■場所:大阪府社会福祉会館5階第1会議室
『基礎年金・公費負担方式の提案―皆保障体制をめざして』

Ⅴ 公的年金制度のゆくえ


公的年金制度のゆくえということで、本当は社会保障国民会議・中間報告についても触れたかったのですが、財源の問題だけは簡単に触れましたので、その辺は省略させていただきます。

おわりに
最後に3図を掲げていますが(講演録末尾・図3)、社会保障制度というのはやはり普遍主義的でなければならないと私は考えています。要するにお金があるとか無いとかいうことで、保険料を払ったとか払ってないとかで医者にかかれるかかれないが決まって来るというような社会では困ったものだと思っています。年金だけに限らず社会保障制度全体が社会保険方式ではなしに、こういった方式に組み替えていく必要があるというふうに考えています。これは私の年来の主張なのですが、そう言っても制度全体を一挙にというのは難しいので、どこかを突破口にする必要があるのですね。そういう意味で基礎年金を公費負担方式へというのがここまで世論が高まっているという状況の中で、基礎年金を突破口にしてやっていく。そうすると他の制度も矛盾が出ているので、徐々に広がって行くだろうというふうに考えています。
日本の社会保障制度というのは、実は社会保険中心主義と言われていまして、非常に社会保険が強いのですが、医療にしても介護にしても公費負担方式にする突破口にしたい。但し、社会保険方式でしか実施できないという制度はもちろんあります。それは何かというと、所得比例型の給付なんですね。例えば、年金制度でも2階の部分になって来ると所得比例の部分がありますよね。そういう部分は、やっぱり現役時代に所得が高かった人は高い保険料を払ったので高い年金をあげようという制度です。低い所得だった人は低い年金で我慢してねというような制度を税を財源としてやるのは、いかにもおかしいですよね。税を財源にして、あんたは現役時代部長さんだったから高い年金をあげようねというわけにはいきませんよね。所得比例型の給付制度は所得比例年金が代表ですが、それだけではないです。失業保険や雇用保険もそうです。こういう制度は、やっぱり社会保険方式でしか組めないのです。だから社会保険方式は一部所得比例型給付について残りますが、その他のすべての制度は公費負担方式(税方式)で再構築する、2そういう方向に社会保障制度を変えて行きたいというのが私の念願でありますが、取り敢えずは、年金所得制度で始めて行く一つの絶好の機会ではないかなと思います。特にそれによって社会保障制度を安定させるということが、先ほどの年金の例でいかに老後生活と年金というのは密接に結びついているかということをお話しましたが、社会保障制度によって我々の生活の安定というのを支えているわけですね。ですから、その社会保障制度がこのところずっと揺らいで来ているので、それを安定させる方向に転換する非常に好機ではないかなと考えているということを付け加えて、ちょっと延長しましたが、私のお話は終わらせていただきたいと思います。どうも、有難うございました。