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[講 演 録]理事・監事研修会 基調講演

[講 師]【講師】 
東銀座監査法人 公認会計士 齊藤 敦氏 氏
生協監事監査基準の改定について

 こんにちは。会計士の齊藤です。ご紹介がありましたが、ある生協の理事を引き受けているのですが、当初いやだいやだと言ってたのですが、条件を付けたら全部クリアしてしまったので、ご依頼を受けたというところなんです。
今話題になっております「日生協コープ共済」あれはなぜ日生協が外れたのかと言いますと、英語訳をしたらコープが3、4回でてくるのですね。あまりにも多いので厚労省から「英訳したらコープ、コープ、コ-プと何回出てくるんだ。1つでも外せ。」ということで、日生協という言葉を日本に改めたというふうに裏話として聞いております。
今日の話ですけれども、監事の監査ということで、こんなにたくさんいらっしゃるとは実は思ってもいませんでした。理事の方もかなり多く出てらっしゃいますが、一応監事さんの監査基準ということで、どうしても監事中心になってしまいますがご理解いただきたいと思います。
レジメの方は2ページとなっているところですね。1.監事の責任、2.監事の権限、ということなんですが、普通は理事向けのセミナーですと、まず権限の方の話をするんですよ。何故かというと、責任を先に話すとびびっちゃうんですね。こんなに責任が重いのか、とんでもない事を引き受けたということになってしまうのですが、理事さん向けの場合は、まず権限から話して責任となりますが、監事さんの場合は、責任というのは職責みたいな分が大きいので職務だと先に話しておかないと話が続かないということで、先に責任の話の方をさせていただきます。

1.監事の責任
(1) 本質的責任
まず、監事の責任ということで、本質的責任といいますと監査報告書を作ることです。監査報告書に意見を述べることです。はっきり言ってこれだけなんです。監査報告書を作るのが責任だし、監査報告書に意見をしたことに対する責任もあります。これは模範定款のほうにも書かれてますが、監査報告書に意見したことの責任、基本的には適法だとかそういった言葉を使いますが、正しいと言ったのならば何を持って正しいと言ったのかというところの意見に対する責任を負うという形になります。

(2) 兼業禁止
その他、責任みたいなことで兼業の禁止。組合の理事又は使用人、組合の子会社等取締役又は使用人になってはいけないということで、監事の独立性に関わる部分でもあるのです。当然、使用人であれば理事・理事長等から指示を得ると言いますか、理事長等の指示に従って働かなければならない。そういう人が監事をやっていいのか?ということですので監事は使用人にはなれない。それから、子会社に関しても同じであります。こういった兼業を禁止することによって、独立性を確立するということです。

(3) その他の責任
理事が不正行為をし、もしくはするおそれがあるときの理事会への報告、これは基本的には代表理事なんです。理事長がどうも変なことをやってるとか、あちこちで変なことを言ってるらしいとか、そういうことがあれば、監事が気づいたならば理事会へ報告する。あるいは、監事が監査をする過程で、不正行為をするとか、不正行為に発展しかねないことがあるということを見つけた場合は理事会に報告するということです。
2つ目は理事が法令・定款に違反する事実もしくは著しく不当な事実があるときの理事会への報告、これも同じようなことで、不正ではないのですが不法行為ですとか、著しく不当な行為があった事実があった場合は理事会へ報告する。それで上記について必要なときの理事会の招集請求。監事が理事会へ報告するためには理事会を開いてもらわないといけないのですが、理事会を開くのは代表理事ですので、代表理事がいやだと言ったら監事が理事会を招集するという形になります。こういった責任の裏返しですが、権限も与えられている。
それから、理事が総代会に提出しようとする議案・書類その他省令で定めるものの調査及びこの場合において法令・定款違反又は著しく不当な事項があるときの総会への報告。これが一般的には議案書チェックといわれているところですが、事業報告や決算書が正しいのかどうか、これを調査して報告しなければいけない。
それから、理事が組合の目的外の行為その他法令・定款に違反する行為等の差し止め。やると決めてしまった場合でも差し止めが出来ると、差し止めする責任がありますということです。

2.監事の権限
普通だったら権限を先にするのですが、よく日本人というのは責任責任といって責任を取らせることばかり言うのですが、ちょっと違って権限があるから責任があるのです。だから権限と責任の問題は同じなんです。責任を取らせるというのは、それだけ権限があったはずだと、だから責任を取りなさいということになります。実際に権限と責任がイコールだというのの典型ではですね、つまり貸借対照表です。貸借対照表は一致しますよね。一致しなければ間違った表です。では、左側に何が上がっているのかといいますと、資産といっていますが、資産というのは持っている、あるいは請求する権利。すなわち所有権などの権利です。それと負債。負債は返還する義務があります。負債はいつか返さなければいけません。これも実は組合員の責任なのです。そうすると、両方の責任になって義務が出来る。だから権利の重さと責任の重さが一致するのです。近代経営的な社会の中で生まれてきた簿記・会計の原則に相当合っているわけです。権利と責任、権限というのは一致するということです。だから責任が大きければ、当然その分権限も大きくなる。一方的に責任だけを取らされるということは通常ないのです。ところが日本という国はおかしくて、秘書がやったとか家内がやったとか、そういう非常に高い権限をもっているのに責任は取らないという方もおられるという非常にバランスの悪いお国柄であります。
監事の責任という形でお話しましたが、その分権限も大きくします。今回の生協法の改正で、いかにも監事の責任が大きくなったと、権限と責任が強化されたと、確かにそうなんですが、旧模範定款例の上でもあれもやれこれもやれと書いてあるのです。皆さん方は模範定款例が変わったから、定款を変えなければいけないとずっと変えて来てたんですよ。ただ、そこに載っていたんですよ。監事は理事会に出席することは出来るとか、何かあれば理事だけではなく、監事にも報告しなさいとかの監事への報告義務とか載っていたのですが、自分たちが作っておいて気が付いていないということで、大変だ大変だみたいな話になってるんです。今まで定款で誤魔化していたことも、きちんと法律に書き込んだりということで、昨日までの仕事が大きく変わるということはないはずです。やっぱり昨日の延長で今日があり、今日の延長で明日がある。若干重くなったといえば重くなったのですが、例えば先ほど言いましたように、理事会に出席することが出来るようになったのが、理事会への出席が義務になったのですね。でも全員が必ず理事会に毎回出ないといけないということはありませんよ。持ち回りでもかまいませんが、とにかく出ないといけないということで、権限ではなく責任になってしまったということです。もちろん権限でもあるのですが、そこが確かに少し重たくなったのかなと、今までは義務を伴うほどの権利ではなかったのが、義務を伴う権利になったということです。その辺が大きくなったのかなと思うのです。
ただ法的に書いてなかった内容が盛り込まれましたので、その意味では法も整備して、特に今回の生協法改正の目玉の1つは共済ということで、保険業法に反応しないといけないと、農協法も変わったし中小法も変わって、生協法だけが変わってないじゃあないかと散々言われていたので変えないといけないと分かっていたのと、もう1つはコーポレート・ガバナンスが弱いので、せめて会社並みになければいけないということで、この2つが今回改正の柱だということです。その他いくつかありますが、その中で監事さんの役割を明確にして働きやすくするという整備でもあります。

(1) 監事の職務
では、どういう権限があるのかというと、理事の職務の執行を監査するという職務なり権限があると、これが法律上はっきりしたということです。昔は、理事業務執行の監査と財産の状況の監査の2本立てだったんですが、今この2本立てにしている法律はありませんので、どの組織も基本的には理事なり取締役なりは無いのですが、理事の職務の執行の監査ということで、この中には当然業務活動も入るし会計に係る職務も入るということで、会計も含めて職務執行の監査ということになっております。 

(2) 監事の独立性確保
監事が、やはり理事の職務の執行を監査するためには、それなりに理事から独立していなければいけない。ということで、独立性を確保するために、理事が監事の選任議案を総会に提出する場合における監事の同意ということで、監事が納得して新しい監事を決めています。代表理事から一方的に指名されてやるということはないのですが、代表理事に選任する権限が残っていますので、代表理事に都合のいい人ばかり選ばれても困るので、都合の良くない人も入っていますかということで、その辺を含めて投票してもらうという趣旨であります。
今回の改正で監事会は、今のところ議論はあるみたいなんですが、現実として監事会は認めない。監事1人1人が機関であると、監事会というのは作ったとしても任意の組織であって機関ではない。ただし、監事が監事の意見と異なった場合に収集がつかなくなる可能性があるところについては、過半数という規定をしています。これは、本当に組織が動かなくなるということがあるので、一部ですが過半数で決めなさいということです。その1つが監事の選任が過半数ということで、1人が反対したらもうだめということになってしまうので、そうでなくて一応過半数で決めることが出来る。
それから理事に対し、監事の選任を総会の目的とすること又は監事の選任に関する議案を総代会に提出することについての請求ということで、監事に議案提出しなさいと言うことが出来るよと、これも当り前のことなんですが決められているということです。
3ページに行きまして、監事の選任、解任、辞任に関する総会における意見陳述。特に解任辞任ですが、解任とは辞めさせられるということ、辞めさせられるというのは、監事と理事と意見が合わないとか何かあったんですよ。その時は、ぐっと堪えて辞めなさいというのはちょっとひどいのではないかと、監事の何か意見があるからそうなったのだから、意見を陳述する権限を有します。あと、辞任というのも大抵何かあるんですよ。何かあって、面白くないから辞めるとかいうことでも、ちゃんと意見を言うことが出来ますよということです。ちなみに、ある会社の監査役が株主総に不適行為な意見を単独で出したというのがこの間ありまして、結果は株主総会では監査役の意見は通らなくて、そのままになってしまったのですが、反対意見を書いた監査役はまだ辞任していないんですね。任期までやりますと、ここで辞めたら自分だけでなくて日本中の監査役が反対意見を言えない。だから、ここで辞任することはしませんというようなことを雑誌か何かのインタビューで書いてありましたが、辞任というのは、ある意味面白くないということで辞めるのでしょうから、そういう意味では辞任しないで最後までやるというのも1つの選択肢であるというふうに思います。
それから、総代会で決議した監事報酬等の範囲内での監事の協議による各監事の報酬等の決定及び総会における監事の監事報酬等に対する意見陳述ということで、今までは理事が決めていました。それが、総会で定められた枠の中で監事が自分たちで協議して決めなさいということで、ここは誤解されると困るので、生協監事監査基準の改定のご案内という冊子の6ページの第4章の4「各監事の報酬等の額については、総代会で決議された総額の範囲内で、常勤・非常勤の別、監査業務の分担の状況、理事の報酬等の内容を及び水準等を考慮し、監事の協議をもって定めなければならない。」いうことで、一応理事さんの収入も見ていると、非常勤の理事さん・非常勤の監事さんいらっしゃるかと思いますが、ここでえらい非常勤の監事さんが高くて、非常勤の理事さんが安かったら不満が出るのが当然ですので、その辺を含めて全体のバランスを見ながら決めて下さい。ただし、決めるのは監事です。ですから理事会で議決するような話ではない。理事会への報告はあると思いますが、報告する内容であって理事会で決める内容ではないということです。
次に監査費用の請求。これも当たり前なんですが、監査の費用が発生したら請求出来るということです。

(3) 監査実施のための権限
役職員に対して、いつでも事業の報告を求め、又は業務及び財産の状況を調査することができるということで、定例の会議の時とかだけでなく、いつでも出来るんです。ただ悪戯に忙しい時に質問したりとかは配慮にかけますが、遠慮する必要はないということです。
ちょっと困っているのは、子会社に対する事業の報告の請求及び事業・財産の状況の調査ということで、子会社というところに「等」がないのですね。子会社ではない関連会社はどうなるのかということです。権限が及ばないけど、頼んで行かせてもらうとしか言いようがないのです。相手が受け入れるかどうかですが、ただあんまり極端な拒絶をされたら、何かあるのではないかという気がしますしね。そういう意味では、それ相応の理由があって聞きたいというのなら認めてあげて下さいということです。
それから、理事会に出席し、必要なときに意見陳述が出来る、あるいはしなければならないということです。旧生協法では、参加することは出来ますが、発言は止めて下さいとしていた理事会もあるようですが、発言する権限を与えられていました。ただ逆に言うと、発言権がある以上、意見そのものに責任を持たなければいけませんので、あまり些細な事で意見をすると、逆にそれだけ責任を取るのということになりますので、バランスを考えて発言していただきたいと思います。
次に、上記において理事会の招集の通知が発せられない場合の監事による理事会の招集ということで、理事会を毎月やるといっているのに全然やっていない、あるいは招集通知がなくて理事会が開かれているといったこともあり得ますので、そういった場合は監事が理事会の招集をするということです。
次に、理事会に出席した監事は理事会議事録に署名又は記名押印するということで、ちょっと大丈夫かなと思っているのですが、日本生協連は大変大きな組織です。全国区ですし、そこの理事会の理事というのは非常にお忙しい人ばっかりです。日本生協連の理事会は実際に出入りが激しいのです。遅れて来たり早く帰ったりで、そういう状況下にあって、印鑑を預かって後で押すということは確かに納得できます。では、一般企業はどうかといいますと、その場で作って記名押印させるというのが多いですし、週に1回や月に1回くらいは誰か来るだろうと、その時に捕まえて印鑑を押させるというのが一般です。それこそ、今の印鑑の話というのは国際的な大企業で外人の取締役がいるところで、外人が印鑑を押すのかというのは疑問に思いますが、あんまり聞かない話を生協陣営は極々当り前にやり出したので、ちょっと心配しているのですが、何を心配してるかと言いますと、出席もしていないのに印鑑を押される可能性があるのですね。今は大丈夫なんです。なぜそうなったかと分かって、理解してやっていますので。これが担当者が変わって4、5年経つと、印鑑押しときゃいいんだと確認も取らずにポンポン押すということが出そうで心配なんです。今は大丈夫だと思っているのですが、ですから逆に監事さんにお願いしときたいことは、4、5年経って私が理事会に出てないのに印鑑を押してあったということがないようにして注意して下さい。
ちなみに、私は某生協の理事をやっておりますが、そういうやり方を止めさせました。その場で作るのです。午前中に決起事項をやって、午後は協議事項なので作れるのですよ。協議事項は簡単に何々を話しただけでいいですから、午前中にメモさえきちんと取っていれば、一番大事なのはこの議案に対して誰が賛成して、誰が反対したということだけ分かればいいのですから、作れるでしょ?会社では前日に作っているところもあるのです。前日に議案書を作っておいて、答弁して、特に異論がなかったらその場で印鑑を押している会社も中にはあるのです。その場で作れます。実際やらせてみたら、最初は不必要なものまで書くから、いつまで経っても出来上がらないのであって、1回予行演習しましたら次から出来ましたね。1人1人印鑑を押すために10分くらい遅くなっただけです。その程度です。やる気になればやれます。
そういう意味で、押印代行方式はちょっと心配しています。最初はFAXをながして、相手から一筆もらって真面目にやっていますが、その内、電話1本でいいよっていう話になってくるんですよ。記録なんかどこにも残っていないと、最終的には理事会に出ていないのに印鑑を押されているというような、なんか先が見えているようでおっかないなあと思うのですが、押印代行方式をやられているところは、そうならないように常に気を引き締めてやっていただきたいと思います。
それから、監事による監査の環境の整備及び理事・理事会による監事の職務執行に必要な体制の整備、意思疎通、情報収集ということで、理事や使用人に監事の職務執行に必要な体制を要求しなさいということで、あと監事にスタッフを付けるかどうかですが、必要であれば付けることが出来ます。ただ、監事に補助者として人を付けるといった時に、本当にその仕事だけならいいのですが、実態を見ていると内部監査だとか総務だとかの他の業務も兼ねているのですね。内部監査にしても総務にしても、それは代表理事の直轄でしょ。そうすると2ボスになってしまうのですね。2ボスが同じ方向を向いていたらいいのですが、全然違う性質でしょ。片一方は代表理事で片一方は監事だということで、一体どっちの言う事を聞くべきなのか、気の毒なんですね。代表理事にとって都合の悪いような文章を書かされたりするわけです。そうしたら、どっちの味方をするべきか、非常に悩むのですね。そういう意味で使用人を付けるのに、出来れば専任職・専門職にしてあげないと気の毒です。ただ単に会議室の手配だとか、お手伝いの範囲であれば総務課長でも総務部長でもいいんでしょうが、ある程度監査調書を作るだとか書類を整理をするとか、意見書を作るとか、そういう仕事になって来ると2ボス体制だと気の毒だという気がします。居ないよりはましなんですが、ただやられる方が気の毒だということです。

(4) 監事の代表権
組合と理事の間の訴えにおいて組合を代表すること、組合と組合員の間の訴えにおいて組合を代表することですが、普通はあり得ません。会社法にも有りますので、念のための規定です。

(5) 理事の職務遂行の牽制・補完
理事が理事の損害賠償責任を免除する議案を総代会に提出するときの同意ということで、
重過失でなく悪意でない場合の損害賠償をする時は 組合に理事が損害賠償をする時は年額の何年分までというのを定款で決める事が出来るという規定があるのですが、その場合は総代会に出さなければいけないのと、監事の同意がいるということです。
あと、役員の責任を追及する訴えにおいて、組合が理事等を補助するため、責任追及等の訴えに係る訴訟に参加する場合の同意や理事の職務を行う者がいないとき又は組合員の総代会招集請求に際し、理事が正当な理由なく総代会の招集手続を行わないときの招集ということで、これらは普通はないのですね。組織として機能してないということなので、組織として機能していない中で、それでも法人ですのできちんと手続きをしないといけないという時に監事さんにやってもらうという規定ですので、普通はあり得ません。どうしても目が行ってしまうらしく、これはどういうことでしょうかと質問が来るのですが、普通あり得ませんので、あまり気にしないで下さい。こういう事に詳しくなってもほぼ使いませんので、あるという事だけ知っていれば十分かなと思います。

3.生協監事監査基準改定の経緯
今までは、生協法改定の監事の責任や権限のお話をしたのですが、後半は今日の主題の監査基準改定ということで、経過が書いてあります。生協法改正がありまして、監事の権限と責任強化というのが再確認されたということで、これは基本的には会社法に準拠しています。ということで生協の監事監査法が会社法に準拠してるんだったら、監査役監査の基準に準拠するような形で監事監査基準を改定しなければいけないですねという議論で今回改定されましたが、昔の方が非常に読み易かったのです。なんでこんなに読みにくくなったかと言いますと、監査役監査の基準というのをたたき台にしたのです。理由はこれだけです。監査役監査の基準を参考にしたからちょっと読みにくいです。あと苦労したのは、会社の監査役はいっぱいあるんですよ。監査役会設置会社だとか、監査役だけだとか、委員会と設置会社の間は監査委員会という形になりますし、そういったものが別に生協法にはありませんので、監査役会みたいな機関であるという話ではないので、その辺の調整が結構手こずった。これは必要なのか必要ないのかとか、逆に言うとこれは必要ではないのか、監事会はあくまでも任意の組織であるという位置づけにしていますので、そういった任意の組織の場合は監査役会と全く同じつくりには出来ないよと、そういったところにちょっと時間がかかっていました。
「生協監事監査基準のご案内」の1ページの最後に、下期には出版を予定しておりますと書いてありまして、もっと詳しいバージョンの要領が出るのです。それで下書きは出来ているのですが、並行して会計基準というのが出で会計のところだけなんです。生協法の施行規則が出来て、会計のところも法令でかなりびしっと決められたということで、生協会計基準は廃止になったんです。なんで廃止になったかと言うと、法律できっちりと書いてあるから、ダブルスタンダードにならないように生協会計基準は廃止するということです。その代りに、法だけではよく分からないところ、特に事業報告のひな形がどこにもないので、事業報告のひな形だとか、あと厚労省の貸借対照表や損益計算書の様式は決められていますが1部の漏れているものがあります。例えば、ポイント引当金。いくらお買い上げいただいたら何点差し上げますとかは、一種の値引きですが、但しそのポイントを使うかどうかは組合員に権限が委ねられていますから分らないので引当金になるということで、ポイントに係わる引当金は経常しなくてはいけないのに、厚労省のひな形には載ってないということです。そこまで想定してないわけです。ただ、実際にやっているので必要に応じて少し勘定科目を変えたり、必要な科目を設定したり、必要な処理を促すようにと、今整理をしています。その作業に入ってしまったものですから要領が出てこないということで、下期ぎりぎりになってしまうのではないかなと思っています。改定の方を先にやっておかないと、どうして決算書類を作るんだとぶうぶう言われてしまうので、12月中になんとかまとめたいと思って今作業をしているんですが、なかなか難行していまして、12月に出来るかなとかなりぎりぎりです。そっちがあるので、こっちが少し棚上げになってるという状況で、きちんとした詳しい要領版があれば、それに基づいてお話したかったのですが、ちょっと間に合いませんでした。

4.改定の趣旨
(1) 生協監事監査基準の位置づけ
改定の趣旨ですが、生協法が変わったからと言うのがそうなんですが、まず位置づけです。私はそんな事はなかったと思っているのですが、今まで位置づけが曖昧だったらしいんです。
ページがまたいで4ページですが、各生協に各生協の監査基準はあるのです。各生協の監査基準は基本的にこの生協監事監査基準に則って作って下さいねという位置づけです。これが、生協監事監査基準の主体にという話ではないのです。これを参考にして、これに基づいて皆さん方の各法人の自治によって皆さん方の監査基準を作って下さいという位置づけです。各個別法であれば、日生協が独自で作ればいいんです。やっぱり憲法みたいなもんだから、大学の先生を呼んだり会計士を呼んで作っているわけです。そういう意味で、こういった尊重すべきものとして位置づけますよということです。

(2) 構成
その上で全体の構成を総則、それから監査業務、特則の3つに区分しています。今回の特徴は特則ですね。すべての生協に該当するのは、総則と監査業務で、特則は規模やその組織の考え方で、いくつかのパターンがあります。常勤監事を置くか置かないか、員外監事を置くのか置かないのか、監事会を組織するのかしないのか、事務局を置くのか置かないのか、会計士がいる場合はどうするのか、内部監査部門があればどうするのか。あと組合員代表訴訟、これはほとんどあり得ないけど一応特則の中に入れておきますよという形で、特則のところで各生協の実態に合わせて使って下さいという形にいたしました。

(3) 理事者による確認書
それから、理事者による確認書ですが、今までは代表理事・理事長ないし専務に作って監事に出して下さいということだったのですが、実は会社法案でもめまして、今は社長が監査役に確認書を出してる事実はほとんど無いみたいなんです。なぜかと言うと、理事と監事の二重責任は当たり前のことなんです。ですから、わざわざ出さなくてもいいでしょうということで廃止しました。ただ、会計士に対しては理事者による確認書は残っていますので、その辺をどう考えるか会計士間のバランスも考えながらどうするかは、各生協で確認をしておいていただきたいと思います。

(4) 監事会
それから、監事会を作る場合は協議事項や決定事項の整理をする。多数決があり得るので決定事項という言い方をしています。

(5) 内部統制
会社法においては義務づけられているが、生協法にはそのような規定はないが、内部統制の整備・運用は理事の善管注意義務として認識されうるので、その規定化を図ったということです。

(6) 常勤監事・員外監事
常勤監事・員外監事を規定化するということで、常勤監事は一定規模になるとやはり必要なのかなというふうに私なんかは見ています。なかなかそこまで踏み切れないというのが実態だと思うのですが。ただ、真面目に読んだらやることがいっぱいありますので、そういう意味では一定規模にいったら考えないといけないのかなと思います。
あと、員外監事の規定化を定款に入れるところが結構あるみたいなんですが、なんの必要性があるのか、地域生協では私にはちょっと理解出来ないですね。だって、大阪府の地域として組合員でない人で監事をやってもらうという話ですよね。別に組合員であってもいいじゃないですか。逆に、組合員以外でなければいけないとしたら、その人を組合員にしたらいけないという話になってしまうわけですよね。なんか矛盾してて、そんなにいい人がいるのなら組合員になってもらってから監事をしてもらったらそれでいいんじゃないかと思うのですが。共済だったら分かりますよ。保険というのは特殊な職務ですので、ちょっと違った視点からというのは分かります。あと、職域こそ必要ではないかと思っているのですが、組合員が職域の中の人たちしかいませんので、視点がどうしても固まってしまうのですね。組合員の中から監事を選ぶといった場合、理事とほとんど視点が変わらないことになってしまうので、それで監事が務まるのかといった時に、職域は確かに必要かなと思います。同じ会社の社員ですから、監事をやって理事と対立するような事はやっぱりやり難いですから、職場にそんな空気を作ることはどうかと思いますので、ちょっと違う視点からという意味で、職域は員外からというのはいいのではないかと思います。地域は必要かなあという気はしてるのですが、何か定款に載せてしまったので言ってるみたいですが、員外監事を置く場合は規定化をしたというころです。

(7) 経営判断の原則
それから、経営判断の原則として、善管注意義務履行の判断基準としては経営判断としてはどうなのかということを明確化したということです。
(8) 理事会への出席
理事会に出席するということが法律的に義務づけられましたので、意見の表明をするとか、議事録に署名又は記名押印するとかが規定化されたということです。

(9) 公認会計士との連携
公認会計士と、どうやって連携するかという規定の整備を行う。

(10) 組合員代表訴訟
組合員代表訴訟についての対応について決めますということです。

(11) 監査報告書
最後に、監査報告書ですが、別紙として三種類の文例を添付しています。(講演録末尾に添付)

5.総則
(1) 目的
それでは、中心的な話をして行きたいと思います。「生協監事監査基準の改定のご案内」の5ページ第1章目的の
(目 的)
『1.本基準は、監事の職責とそれを果たすうえでの心構えを明らかにし、併せて、その職責を遂行するためのあり方と、監査にあたっての基準及び行動の指針を定めるものである。
2.監事は、組合規模、経営上のリスクその他組合固有の監査環境にも配慮して本基準に則して行動するものとし、監査の実効性の確保に努めなければならない。』
ごくごく当たり前のことです。規模、経営上のリスク、監査環境、そういったものを考慮した上で実効的な監査をやって下さいということです。

(2) 監事の職責
次に第2章にあります監事の職責ということで、
(監事の責務)
『監事は、組合員の負託を受けた独立の機関として理事の職務の遂行を監査することにより、持続的な発展を可能とする組合の健全な運営と社会的信頼を確保するよう努めなければならない。』
ということで、監事の職務というのは、理事の職務の執行監査をやるのですが、なぜ監査が必要なのかというと、組合が存続し、成長し、健全に運営されるようにするのが目的であるので、監事さんはそこを忘れないで、逆に組合を不健全な方向にやるような意見を述べたり、そういう事はしないで、本当に健全な運営・発展や社会的信頼性の確保に努めるために、ご自分の意見があった場合、常に1歩退いて、それが本当に組織のためなのか冷静に対応していただきたいと思います。
(監事の職務)
『前項の責務を果たすため、監事は、理事会その他重要な会議への出席、理事及び職員等から受領した報告内容の検証、組合の業務及び財産の状況に関する調査等を行い、理事又は職員等に対する助言又は勧告等の意見の表明、理事の行為の差止めなど、必要な措置を適時に講じなければならない。』
ということです。

(3) 監事の基本姿勢
次が第3章で監事の基本姿勢。公平不偏の態度で、不偏は偏らないということですが、もう1つ公正は難しいですよね。何を持って公正というのか、その組織にとって公正でも社会的には公正でないということがあるのです。公正であるかどうかは組織によって変わってくるのです。そういう意味では、何を公正というかは非常にむずかしいのですが、第三者が見た時に公正だよねと、逆に言うと、員外監事が必要ではないかというのはそういうことなんです。員外でなくて普通の監事さんでも、社会的に第三者の視点から見て下さいという意味で公正というのですが、非常に難しいことです。
それから自己研鑚ですが、面白かったのは東京大学の学生なんですが、「これ以上何を勉強せえと言うのですか」と言われたのですが、いやいや違うのです。自己研鑚とは、監査をするための必要な知識とか情報、技術を習得するということです。
それから、適正な監査視点ということで、経営全般の見地から監査視点を持って下さい。なかなか難しいのは組合員の活動で監事さんをやったら、どうしても自分たちの組合員活動を中心に考えでしまう部分があるみたいなんですが、そうではなくて組合員活動を含めた経営全般に考えるということで、よろしくお願いしたいと思います。
次に情報の共有は他の監事さんと情報を共有する。それから、適正な意見形成ということで、よく事実を確かめ、判断の合理的根拠を求め、その適正化に努めなければならない。 噂で意見を形成してはいけませんよということです。よくあるのが、従業員の噂で、誰だれさんがこう言ってる。言ったことは事実かもしれませんが、勝手に思い込んでいる場合があるんですね。その辺は気をつけなければいけません。みんなが言ってるというのは本当は噂で、事実ではなかったということがありますので、何かで話が変わっていくのですね。伝言業務と同じです。どんどん話が変わっていくわけですよ。それが結構ありますので、噂では判断しないということです。
それから、秘密保持です。監事は、その職務の遂行上知り得た情報の秘密保持に十分注意しなければならない。なかなか秘密保持は難しいですね。電車で話をしてはいけないとかね。電車の中で理事会の文章を読んでるとかは、やっぱりやらない方がいいと思うのですが、話をしないというのはなかなか難しいかなと思います。極端な言い方をしますとメールもおっかないです。ぐるぐる回ってますし、サーバーの中に入ってますし、どこで見られるかわからないですからね。昔と違って、これだけ情報の手段が発達していると、どこで漏れてしまうか分からない。私はメールを送る時は、必ずアドレス帳を立ち上げてからやるようにしてるんです。何故かというと、グループ化されていて管理できるのですが、簡単に送れてしまうので、間違ってしまうのです。便利になればなるほどリスクが高くなりますからね。携帯電話なんかリスクの塊ですからね。重要事項を携帯電話で言い合って、傍に誰かいたらどうするんだろうと思いますが、そういう意味では便利すぎるのは気をつける。特に秘密保持というのは漏れる可能性を常に頭の隅に置いて、これは監事さんだけではなく理事の方も含めて、文書管理にしても昔とは違いますので、是非気をつけていただきたいと思います。

(4) 監事の独立性
監事の独立性ということで監事の選任の手続きは、先ほどお話したとおりですし、監事の報酬は監事が決める、監査の費用も請求出来るということです。あと予算ですが、予算は特に難しいですからね。実は3月に出来上がってるはずなんです。遅くても4月です。だって事業が始まってから予算作るのでは遅いでしょう。でも3月に予算を作っても、6月の総代会で降りるかもしれないので、この予算は難しいのです。引き継ぐことを前提に予算を組まなければいけないので、「俺はこのセミナーは行かないよ。だから参加費用は要らないよ。」と言っても、次の幹事さんはいろんなセミナーに行きたいかもしれないので、セミナーに行く費用なんかは若干多めに考えておいた方がいいと思います。そうしとかないと次の監事さんが困ってしまいますので、気をつけて予算を作っていただきたいと思います。

(5) 監事監査の環境整備
理事が監査環境を整備するのではないとご理解いただきたい。理事に協力してもらって監事が自ら監査環境を整備して行くということです。人にやってもらおうという話ではないのです。自ら整備して行こうと監事が思わないと動かないのですよ。だから「お金が欲しい」とか「こういう風にして下さい」とか、積極的に言わないと理事は分からないです。「これこれこういう理由だからこうして欲しいんだ」という事を繰り返すことによって、監査環境が整備されて行くのです。黙っていても監査環境を作ってくれると思っていたらいけませんよ。自ら動いて監査環境を整備しないといけないのです。そこが、理事さんと監事さんにずれがあるのです。理事は好きにやってくれて結構ですよと放ったらかし、一方監事は理事がいろいろお膳立てしてくれるんだとぽうっとしてる。結局何にもやらないで終わってしまうというケースもあったりしますので、お互いにコミュニケーションを繰り返しながら監査環境を整備していく必要があります。だから、代表理事を含む理事に理解し認識させるように努めなければならないということで、努めるのは監事なんです。
あと、代表理事との定期的会合ですが、これは努めるものとするで、これは組織によっていろいろあると思います。理事会室と監事の席が隣り合ってたら、別に会合をもつ必要もなくて毎日そこで話をしてるわけですから、定期的会合を毎日やってるようなものですが、監事の部屋と理事会の部屋とが全然別でしたら、離れていますので、そんなにしょっちゅう会うわけではありませんので、定期的会合をもつ必要があるわけです。その辺はいろいろあるので、努めるものとするということになるのです。ちなみに私なんかは怒られてしまうかもしれないのですが、会計士は監査先の経営者と定期的に会合をしなくてはいけないということで、年に1回か2回食事をして、夜の酒はだめだということで昼やってるみたいですが、相手も忙しいですから昼休み位しかゆっくり話が出来ないということでやっているみたいですが、私はやっていないのですね。なぜかと言いますと、私が行くと理事長が座っていて、今こういう状況ですと勝手に話をしてくれるんです。やる必要がないのですね。向こうから積極的に話をしてきますので、雑談も出来てるし、経営状況も分かるし、そういう状況だからいらないんじゃないのと言ったら怒られましたので、一応会ってるという証拠だけ残して置かないといけないので、何月何日に会ったとメモだけ残しています。常に月に1回話をしないといけない、そういうことが必要な場合もあるし、必要でない場合もありますので、ケースバイケースとして状況から見て判断して下さい。
あと、意思疎通の確保ですが「監事は、平素より組合及び子会社等の理事若しくは取締役及び職員等との意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めなければならない」ということですが、特に職員に頼られる監事さんになって下さい。というのは、監査役でもそうなんですが、職員と気軽に話が出来る監事さんは相当情報力を持っています。そうしますと、気軽に職員と話が出来る、逆に言うと職員から頼られる。職員は直接上司にぶちまけると自分の首が危ないですから、なかなか言えないのです。ところが監事だったら、自分の上司でもないし、あとは監事さんが自分の判断で私の話をどう思うか、対処するかもしれないし、しないかもしれないし、そういうふうに話し合ってみればいいのですね。頼られる監事さん、そういう監事さんになって欲しいなと思います。
それから、昔からあった報告義務ですね。「監事は、理事が組合に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、これを直ちに監事に報告することが自らの義務であることを強く認識するよう、理事に対して求めなければならない」求めるのは監事ですからね。これは実際によく忘れてしまうのです。大変だと言って理事会を招集するのですが、慌ててしまって監事さんを呼ぶのを忘れてしまうのですね。そういう時でも、忘れないように常に言っておくことです。だから、求めなければならないとなっているのは、意識づけて下さいねということです。
監事の監査報告文例の設定にあたって
監査報告書ですが、今までの生協法では、監査報告書は作りなさいと書いてありましたが、何を書けとは書いていなかったのです。今回は法令等で書く事が規定されたのです。そうすると、書けと言っていないことを書いた時のリスクが大きいのです。さっき言ったように権限と責任は一致します。法律で書けといったことは絶対に書かなければいけませんが、法律で書かなくてもいいことを書いてしまったということは、そういうことについても監事は責任を取りますからねと言ってるわけですから、解釈がちょっと怖いですね。はっきり言って、今までは何を書いてもよかったんです。今度は書く内容を決められてしまったから、これ以外のことを書いてしまったら、規定されたこと以外まで書いてしまったら、監事の権限がそこまで及んでいるんだということで、責任を取りますと言ってしまうことになってしまうのです。今まで自由に書いていた部分はあると思いますが、それは監査報告書という名前を付けてはいけません。監査報告書と名前の付いた報告書は22ページから26ページ(講演録末尾に添付)で、その他の意見は「その他の意見」「意見書」とかなんなりと監査報告書とは別の名前にして出して下さい。それだったら書きたければ自由に書いたらいいんじゃありませんか。ただ監査報告書となると、かなり自分で自分の首を絞める可能性がありますよと、そこだけ注意して下さいということです。
24ページの下から4行目、公認会計士が独立の立場を保持し……と書いているのですが、29ページの(注14)に書いています。(講演録末尾に添付)14の最後「受けることが望ましい」実は、法定だったら受けなくてはいけないのです。会計監査人から通知を受けて書かなければいけない。ところが任意監査だったら書かなくてもいいのですが、一応法定監査並みにやったらこういう文章を書くことになります。はっきり言いますが、書かせていただく代わりに、昔みたいに公認会計士の監査を受け、その内容について報告を受けました。その結果、私たちの意見はこうです、という書き方でも構いません。私はいくつか監査をやっているのですが、載せるのであったら早めに言って下さいねということです。こちらも書類を作らなければいけなにので、急に5月の30日くらいに「書くので書類下さい」と言われても困るわけですよ。だから24ページの後半の文章にしたいのであれば、さらに後の文書を載せるのであれば、事前に会計監査人と協議をしないといけないので、急に言われても困るんですよ。事前に、早めに出して下さいということです。任意のところでは、少しもめるかなという気がしますので、私も急に言われたら困ってしまいますので、他の会計士さんも会計監査人もおそらく同じだと思いますよ。その辺は、きちんと先方と打ち合わせをしておいて下さい。
ほぼ時間となりましたので、私の方からのお話は終わらせていただきたいと思います。ご清聴有難うございました。

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[講 師]【講師】 
東銀座監査法人 公認会計士 齊藤 敦氏 氏
生協監事監査基準の改定について

 こんにちは。会計士の齊藤です。ご紹介がありましたが、ある生協の理事を引き受けているのですが、当初いやだいやだと言ってたのですが、条件を付けたら全部クリアしてしまったので、ご依頼を受けたというところなんです。
今話題になっております「日生協コープ共済」あれはなぜ日生協が外れたのかと言いますと、英語訳をしたらコープが3、4回でてくるのですね。あまりにも多いので厚労省から「英訳したらコープ、コープ、コ-プと何回出てくるんだ。1つでも外せ。」ということで、日生協という言葉を日本に改めたというふうに裏話として聞いております。
今日の話ですけれども、監事の監査ということで、こんなにたくさんいらっしゃるとは実は思ってもいませんでした。理事の方もかなり多く出てらっしゃいますが、一応監事さんの監査基準ということで、どうしても監事中心になってしまいますがご理解いただきたいと思います。
レジメの方は2ページとなっているところですね。1.監事の責任、2.監事の権限、ということなんですが、普通は理事向けのセミナーですと、まず権限の方の話をするんですよ。何故かというと、責任を先に話すとびびっちゃうんですね。こんなに責任が重いのか、とんでもない事を引き受けたということになってしまうのですが、理事さん向けの場合は、まず権限から話して責任となりますが、監事さんの場合は、責任というのは職責みたいな分が大きいので職務だと先に話しておかないと話が続かないということで、先に責任の話の方をさせていただきます。

1.監事の責任
(1) 本質的責任
まず、監事の責任ということで、本質的責任といいますと監査報告書を作ることです。監査報告書に意見を述べることです。はっきり言ってこれだけなんです。監査報告書を作るのが責任だし、監査報告書に意見をしたことに対する責任もあります。これは模範定款のほうにも書かれてますが、監査報告書に意見したことの責任、基本的には適法だとかそういった言葉を使いますが、正しいと言ったのならば何を持って正しいと言ったのかというところの意見に対する責任を負うという形になります。

(2) 兼業禁止
その他、責任みたいなことで兼業の禁止。組合の理事又は使用人、組合の子会社等取締役又は使用人になってはいけないということで、監事の独立性に関わる部分でもあるのです。当然、使用人であれば理事・理事長等から指示を得ると言いますか、理事長等の指示に従って働かなければならない。そういう人が監事をやっていいのか?ということですので監事は使用人にはなれない。それから、子会社に関しても同じであります。こういった兼業を禁止することによって、独立性を確立するということです。

(3) その他の責任
理事が不正行為をし、もしくはするおそれがあるときの理事会への報告、これは基本的には代表理事なんです。理事長がどうも変なことをやってるとか、あちこちで変なことを言ってるらしいとか、そういうことがあれば、監事が気づいたならば理事会へ報告する。あるいは、監事が監査をする過程で、不正行為をするとか、不正行為に発展しかねないことがあるということを見つけた場合は理事会に報告するということです。
2つ目は理事が法令・定款に違反する事実もしくは著しく不当な事実があるときの理事会への報告、これも同じようなことで、不正ではないのですが不法行為ですとか、著しく不当な行為があった事実があった場合は理事会へ報告する。それで上記について必要なときの理事会の招集請求。監事が理事会へ報告するためには理事会を開いてもらわないといけないのですが、理事会を開くのは代表理事ですので、代表理事がいやだと言ったら監事が理事会を招集するという形になります。こういった責任の裏返しですが、権限も与えられている。
それから、理事が総代会に提出しようとする議案・書類その他省令で定めるものの調査及びこの場合において法令・定款違反又は著しく不当な事項があるときの総会への報告。これが一般的には議案書チェックといわれているところですが、事業報告や決算書が正しいのかどうか、これを調査して報告しなければいけない。
それから、理事が組合の目的外の行為その他法令・定款に違反する行為等の差し止め。やると決めてしまった場合でも差し止めが出来ると、差し止めする責任がありますということです。

2.監事の権限
普通だったら権限を先にするのですが、よく日本人というのは責任責任といって責任を取らせることばかり言うのですが、ちょっと違って権限があるから責任があるのです。だから権限と責任の問題は同じなんです。責任を取らせるというのは、それだけ権限があったはずだと、だから責任を取りなさいということになります。実際に権限と責任がイコールだというのの典型ではですね、つまり貸借対照表です。貸借対照表は一致しますよね。一致しなければ間違った表です。では、左側に何が上がっているのかといいますと、資産といっていますが、資産というのは持っている、あるいは請求する権利。すなわち所有権などの権利です。それと負債。負債は返還する義務があります。負債はいつか返さなければいけません。これも実は組合員の責任なのです。そうすると、両方の責任になって義務が出来る。だから権利の重さと責任の重さが一致するのです。近代経営的な社会の中で生まれてきた簿記・会計の原則に相当合っているわけです。権利と責任、権限というのは一致するということです。だから責任が大きければ、当然その分権限も大きくなる。一方的に責任だけを取らされるということは通常ないのです。ところが日本という国はおかしくて、秘書がやったとか家内がやったとか、そういう非常に高い権限をもっているのに責任は取らないという方もおられるという非常にバランスの悪いお国柄であります。
監事の責任という形でお話しましたが、その分権限も大きくします。今回の生協法の改正で、いかにも監事の責任が大きくなったと、権限と責任が強化されたと、確かにそうなんですが、旧模範定款例の上でもあれもやれこれもやれと書いてあるのです。皆さん方は模範定款例が変わったから、定款を変えなければいけないとずっと変えて来てたんですよ。ただ、そこに載っていたんですよ。監事は理事会に出席することは出来るとか、何かあれば理事だけではなく、監事にも報告しなさいとかの監事への報告義務とか載っていたのですが、自分たちが作っておいて気が付いていないということで、大変だ大変だみたいな話になってるんです。今まで定款で誤魔化していたことも、きちんと法律に書き込んだりということで、昨日までの仕事が大きく変わるということはないはずです。やっぱり昨日の延長で今日があり、今日の延長で明日がある。若干重くなったといえば重くなったのですが、例えば先ほど言いましたように、理事会に出席することが出来るようになったのが、理事会への出席が義務になったのですね。でも全員が必ず理事会に毎回出ないといけないということはありませんよ。持ち回りでもかまいませんが、とにかく出ないといけないということで、権限ではなく責任になってしまったということです。もちろん権限でもあるのですが、そこが確かに少し重たくなったのかなと、今までは義務を伴うほどの権利ではなかったのが、義務を伴う権利になったということです。その辺が大きくなったのかなと思うのです。
ただ法的に書いてなかった内容が盛り込まれましたので、その意味では法も整備して、特に今回の生協法改正の目玉の1つは共済ということで、保険業法に反応しないといけないと、農協法も変わったし中小法も変わって、生協法だけが変わってないじゃあないかと散々言われていたので変えないといけないと分かっていたのと、もう1つはコーポレート・ガバナンスが弱いので、せめて会社並みになければいけないということで、この2つが今回改正の柱だということです。その他いくつかありますが、その中で監事さんの役割を明確にして働きやすくするという整備でもあります。

(1) 監事の職務
では、どういう権限があるのかというと、理事の職務の執行を監査するという職務なり権限があると、これが法律上はっきりしたということです。昔は、理事業務執行の監査と財産の状況の監査の2本立てだったんですが、今この2本立てにしている法律はありませんので、どの組織も基本的には理事なり取締役なりは無いのですが、理事の職務の執行の監査ということで、この中には当然業務活動も入るし会計に係る職務も入るということで、会計も含めて職務執行の監査ということになっております。 

(2) 監事の独立性確保
監事が、やはり理事の職務の執行を監査するためには、それなりに理事から独立していなければいけない。ということで、独立性を確保するために、理事が監事の選任議案を総会に提出する場合における監事の同意ということで、監事が納得して新しい監事を決めています。代表理事から一方的に指名されてやるということはないのですが、代表理事に選任する権限が残っていますので、代表理事に都合のいい人ばかり選ばれても困るので、都合の良くない人も入っていますかということで、その辺を含めて投票してもらうという趣旨であります。
今回の改正で監事会は、今のところ議論はあるみたいなんですが、現実として監事会は認めない。監事1人1人が機関であると、監事会というのは作ったとしても任意の組織であって機関ではない。ただし、監事が監事の意見と異なった場合に収集がつかなくなる可能性があるところについては、過半数という規定をしています。これは、本当に組織が動かなくなるということがあるので、一部ですが過半数で決めなさいということです。その1つが監事の選任が過半数ということで、1人が反対したらもうだめということになってしまうので、そうでなくて一応過半数で決めることが出来る。
それから理事に対し、監事の選任を総会の目的とすること又は監事の選任に関する議案を総代会に提出することについての請求ということで、監事に議案提出しなさいと言うことが出来るよと、これも当り前のことなんですが決められているということです。
3ページに行きまして、監事の選任、解任、辞任に関する総会における意見陳述。特に解任辞任ですが、解任とは辞めさせられるということ、辞めさせられるというのは、監事と理事と意見が合わないとか何かあったんですよ。その時は、ぐっと堪えて辞めなさいというのはちょっとひどいのではないかと、監事の何か意見があるからそうなったのだから、意見を陳述する権限を有します。あと、辞任というのも大抵何かあるんですよ。何かあって、面白くないから辞めるとかいうことでも、ちゃんと意見を言うことが出来ますよということです。ちなみに、ある会社の監査役が株主総に不適行為な意見を単独で出したというのがこの間ありまして、結果は株主総会では監査役の意見は通らなくて、そのままになってしまったのですが、反対意見を書いた監査役はまだ辞任していないんですね。任期までやりますと、ここで辞めたら自分だけでなくて日本中の監査役が反対意見を言えない。だから、ここで辞任することはしませんというようなことを雑誌か何かのインタビューで書いてありましたが、辞任というのは、ある意味面白くないということで辞めるのでしょうから、そういう意味では辞任しないで最後までやるというのも1つの選択肢であるというふうに思います。
それから、総代会で決議した監事報酬等の範囲内での監事の協議による各監事の報酬等の決定及び総会における監事の監事報酬等に対する意見陳述ということで、今までは理事が決めていました。それが、総会で定められた枠の中で監事が自分たちで協議して決めなさいということで、ここは誤解されると困るので、生協監事監査基準の改定のご案内という冊子の6ページの第4章の4「各監事の報酬等の額については、総代会で決議された総額の範囲内で、常勤・非常勤の別、監査業務の分担の状況、理事の報酬等の内容を及び水準等を考慮し、監事の協議をもって定めなければならない。」いうことで、一応理事さんの収入も見ていると、非常勤の理事さん・非常勤の監事さんいらっしゃるかと思いますが、ここでえらい非常勤の監事さんが高くて、非常勤の理事さんが安かったら不満が出るのが当然ですので、その辺を含めて全体のバランスを見ながら決めて下さい。ただし、決めるのは監事です。ですから理事会で議決するような話ではない。理事会への報告はあると思いますが、報告する内容であって理事会で決める内容ではないということです。
次に監査費用の請求。これも当たり前なんですが、監査の費用が発生したら請求出来るということです。

(3) 監査実施のための権限
役職員に対して、いつでも事業の報告を求め、又は業務及び財産の状況を調査することができるということで、定例の会議の時とかだけでなく、いつでも出来るんです。ただ悪戯に忙しい時に質問したりとかは配慮にかけますが、遠慮する必要はないということです。
ちょっと困っているのは、子会社に対する事業の報告の請求及び事業・財産の状況の調査ということで、子会社というところに「等」がないのですね。子会社ではない関連会社はどうなるのかということです。権限が及ばないけど、頼んで行かせてもらうとしか言いようがないのです。相手が受け入れるかどうかですが、ただあんまり極端な拒絶をされたら、何かあるのではないかという気がしますしね。そういう意味では、それ相応の理由があって聞きたいというのなら認めてあげて下さいということです。
それから、理事会に出席し、必要なときに意見陳述が出来る、あるいはしなければならないということです。旧生協法では、参加することは出来ますが、発言は止めて下さいとしていた理事会もあるようですが、発言する権限を与えられていました。ただ逆に言うと、発言権がある以上、意見そのものに責任を持たなければいけませんので、あまり些細な事で意見をすると、逆にそれだけ責任を取るのということになりますので、バランスを考えて発言していただきたいと思います。
次に、上記において理事会の招集の通知が発せられない場合の監事による理事会の招集ということで、理事会を毎月やるといっているのに全然やっていない、あるいは招集通知がなくて理事会が開かれているといったこともあり得ますので、そういった場合は監事が理事会の招集をするということです。
次に、理事会に出席した監事は理事会議事録に署名又は記名押印するということで、ちょっと大丈夫かなと思っているのですが、日本生協連は大変大きな組織です。全国区ですし、そこの理事会の理事というのは非常にお忙しい人ばっかりです。日本生協連の理事会は実際に出入りが激しいのです。遅れて来たり早く帰ったりで、そういう状況下にあって、印鑑を預かって後で押すということは確かに納得できます。では、一般企業はどうかといいますと、その場で作って記名押印させるというのが多いですし、週に1回や月に1回くらいは誰か来るだろうと、その時に捕まえて印鑑を押させるというのが一般です。それこそ、今の印鑑の話というのは国際的な大企業で外人の取締役がいるところで、外人が印鑑を押すのかというのは疑問に思いますが、あんまり聞かない話を生協陣営は極々当り前にやり出したので、ちょっと心配しているのですが、何を心配してるかと言いますと、出席もしていないのに印鑑を押される可能性があるのですね。今は大丈夫なんです。なぜそうなったかと分かって、理解してやっていますので。これが担当者が変わって4、5年経つと、印鑑押しときゃいいんだと確認も取らずにポンポン押すということが出そうで心配なんです。今は大丈夫だと思っているのですが、ですから逆に監事さんにお願いしときたいことは、4、5年経って私が理事会に出てないのに印鑑を押してあったということがないようにして注意して下さい。
ちなみに、私は某生協の理事をやっておりますが、そういうやり方を止めさせました。その場で作るのです。午前中に決起事項をやって、午後は協議事項なので作れるのですよ。協議事項は簡単に何々を話しただけでいいですから、午前中にメモさえきちんと取っていれば、一番大事なのはこの議案に対して誰が賛成して、誰が反対したということだけ分かればいいのですから、作れるでしょ?会社では前日に作っているところもあるのです。前日に議案書を作っておいて、答弁して、特に異論がなかったらその場で印鑑を押している会社も中にはあるのです。その場で作れます。実際やらせてみたら、最初は不必要なものまで書くから、いつまで経っても出来上がらないのであって、1回予行演習しましたら次から出来ましたね。1人1人印鑑を押すために10分くらい遅くなっただけです。その程度です。やる気になればやれます。
そういう意味で、押印代行方式はちょっと心配しています。最初はFAXをながして、相手から一筆もらって真面目にやっていますが、その内、電話1本でいいよっていう話になってくるんですよ。記録なんかどこにも残っていないと、最終的には理事会に出ていないのに印鑑を押されているというような、なんか先が見えているようでおっかないなあと思うのですが、押印代行方式をやられているところは、そうならないように常に気を引き締めてやっていただきたいと思います。
それから、監事による監査の環境の整備及び理事・理事会による監事の職務執行に必要な体制の整備、意思疎通、情報収集ということで、理事や使用人に監事の職務執行に必要な体制を要求しなさいということで、あと監事にスタッフを付けるかどうかですが、必要であれば付けることが出来ます。ただ、監事に補助者として人を付けるといった時に、本当にその仕事だけならいいのですが、実態を見ていると内部監査だとか総務だとかの他の業務も兼ねているのですね。内部監査にしても総務にしても、それは代表理事の直轄でしょ。そうすると2ボスになってしまうのですね。2ボスが同じ方向を向いていたらいいのですが、全然違う性質でしょ。片一方は代表理事で片一方は監事だということで、一体どっちの言う事を聞くべきなのか、気の毒なんですね。代表理事にとって都合の悪いような文章を書かされたりするわけです。そうしたら、どっちの味方をするべきか、非常に悩むのですね。そういう意味で使用人を付けるのに、出来れば専任職・専門職にしてあげないと気の毒です。ただ単に会議室の手配だとか、お手伝いの範囲であれば総務課長でも総務部長でもいいんでしょうが、ある程度監査調書を作るだとか書類を整理をするとか、意見書を作るとか、そういう仕事になって来ると2ボス体制だと気の毒だという気がします。居ないよりはましなんですが、ただやられる方が気の毒だということです。

(4) 監事の代表権
組合と理事の間の訴えにおいて組合を代表すること、組合と組合員の間の訴えにおいて組合を代表することですが、普通はあり得ません。会社法にも有りますので、念のための規定です。

(5) 理事の職務遂行の牽制・補完
理事が理事の損害賠償責任を免除する議案を総代会に提出するときの同意ということで、
重過失でなく悪意でない場合の損害賠償をする時は 組合に理事が損害賠償をする時は年額の何年分までというのを定款で決める事が出来るという規定があるのですが、その場合は総代会に出さなければいけないのと、監事の同意がいるということです。
あと、役員の責任を追及する訴えにおいて、組合が理事等を補助するため、責任追及等の訴えに係る訴訟に参加する場合の同意や理事の職務を行う者がいないとき又は組合員の総代会招集請求に際し、理事が正当な理由なく総代会の招集手続を行わないときの招集ということで、これらは普通はないのですね。組織として機能してないということなので、組織として機能していない中で、それでも法人ですのできちんと手続きをしないといけないという時に監事さんにやってもらうという規定ですので、普通はあり得ません。どうしても目が行ってしまうらしく、これはどういうことでしょうかと質問が来るのですが、普通あり得ませんので、あまり気にしないで下さい。こういう事に詳しくなってもほぼ使いませんので、あるという事だけ知っていれば十分かなと思います。

3.生協監事監査基準改定の経緯
今までは、生協法改定の監事の責任や権限のお話をしたのですが、後半は今日の主題の監査基準改定ということで、経過が書いてあります。生協法改正がありまして、監事の権限と責任強化というのが再確認されたということで、これは基本的には会社法に準拠しています。ということで生協の監事監査法が会社法に準拠してるんだったら、監査役監査の基準に準拠するような形で監事監査基準を改定しなければいけないですねという議論で今回改定されましたが、昔の方が非常に読み易かったのです。なんでこんなに読みにくくなったかと言いますと、監査役監査の基準というのをたたき台にしたのです。理由はこれだけです。監査役監査の基準を参考にしたからちょっと読みにくいです。あと苦労したのは、会社の監査役はいっぱいあるんですよ。監査役会設置会社だとか、監査役だけだとか、委員会と設置会社の間は監査委員会という形になりますし、そういったものが別に生協法にはありませんので、監査役会みたいな機関であるという話ではないので、その辺の調整が結構手こずった。これは必要なのか必要ないのかとか、逆に言うとこれは必要ではないのか、監事会はあくまでも任意の組織であるという位置づけにしていますので、そういった任意の組織の場合は監査役会と全く同じつくりには出来ないよと、そういったところにちょっと時間がかかっていました。
「生協監事監査基準のご案内」の1ページの最後に、下期には出版を予定しておりますと書いてありまして、もっと詳しいバージョンの要領が出るのです。それで下書きは出来ているのですが、並行して会計基準というのが出で会計のところだけなんです。生協法の施行規則が出来て、会計のところも法令でかなりびしっと決められたということで、生協会計基準は廃止になったんです。なんで廃止になったかと言うと、法律できっちりと書いてあるから、ダブルスタンダードにならないように生協会計基準は廃止するということです。その代りに、法だけではよく分からないところ、特に事業報告のひな形がどこにもないので、事業報告のひな形だとか、あと厚労省の貸借対照表や損益計算書の様式は決められていますが1部の漏れているものがあります。例えば、ポイント引当金。いくらお買い上げいただいたら何点差し上げますとかは、一種の値引きですが、但しそのポイントを使うかどうかは組合員に権限が委ねられていますから分らないので引当金になるということで、ポイントに係わる引当金は経常しなくてはいけないのに、厚労省のひな形には載ってないということです。そこまで想定してないわけです。ただ、実際にやっているので必要に応じて少し勘定科目を変えたり、必要な科目を設定したり、必要な処理を促すようにと、今整理をしています。その作業に入ってしまったものですから要領が出てこないということで、下期ぎりぎりになってしまうのではないかなと思っています。改定の方を先にやっておかないと、どうして決算書類を作るんだとぶうぶう言われてしまうので、12月中になんとかまとめたいと思って今作業をしているんですが、なかなか難行していまして、12月に出来るかなとかなりぎりぎりです。そっちがあるので、こっちが少し棚上げになってるという状況で、きちんとした詳しい要領版があれば、それに基づいてお話したかったのですが、ちょっと間に合いませんでした。

4.改定の趣旨
(1) 生協監事監査基準の位置づけ
改定の趣旨ですが、生協法が変わったからと言うのがそうなんですが、まず位置づけです。私はそんな事はなかったと思っているのですが、今まで位置づけが曖昧だったらしいんです。
ページがまたいで4ページですが、各生協に各生協の監査基準はあるのです。各生協の監査基準は基本的にこの生協監事監査基準に則って作って下さいねという位置づけです。これが、生協監事監査基準の主体にという話ではないのです。これを参考にして、これに基づいて皆さん方の各法人の自治によって皆さん方の監査基準を作って下さいという位置づけです。各個別法であれば、日生協が独自で作ればいいんです。やっぱり憲法みたいなもんだから、大学の先生を呼んだり会計士を呼んで作っているわけです。そういう意味で、こういった尊重すべきものとして位置づけますよということです。

(2) 構成
その上で全体の構成を総則、それから監査業務、特則の3つに区分しています。今回の特徴は特則ですね。すべての生協に該当するのは、総則と監査業務で、特則は規模やその組織の考え方で、いくつかのパターンがあります。常勤監事を置くか置かないか、員外監事を置くのか置かないのか、監事会を組織するのかしないのか、事務局を置くのか置かないのか、会計士がいる場合はどうするのか、内部監査部門があればどうするのか。あと組合員代表訴訟、これはほとんどあり得ないけど一応特則の中に入れておきますよという形で、特則のところで各生協の実態に合わせて使って下さいという形にいたしました。

(3) 理事者による確認書
それから、理事者による確認書ですが、今までは代表理事・理事長ないし専務に作って監事に出して下さいということだったのですが、実は会社法案でもめまして、今は社長が監査役に確認書を出してる事実はほとんど無いみたいなんです。なぜかと言うと、理事と監事の二重責任は当たり前のことなんです。ですから、わざわざ出さなくてもいいでしょうということで廃止しました。ただ、会計士に対しては理事者による確認書は残っていますので、その辺をどう考えるか会計士間のバランスも考えながらどうするかは、各生協で確認をしておいていただきたいと思います。

(4) 監事会
それから、監事会を作る場合は協議事項や決定事項の整理をする。多数決があり得るので決定事項という言い方をしています。

(5) 内部統制
会社法においては義務づけられているが、生協法にはそのような規定はないが、内部統制の整備・運用は理事の善管注意義務として認識されうるので、その規定化を図ったということです。

(6) 常勤監事・員外監事
常勤監事・員外監事を規定化するということで、常勤監事は一定規模になるとやはり必要なのかなというふうに私なんかは見ています。なかなかそこまで踏み切れないというのが実態だと思うのですが。ただ、真面目に読んだらやることがいっぱいありますので、そういう意味では一定規模にいったら考えないといけないのかなと思います。
あと、員外監事の規定化を定款に入れるところが結構あるみたいなんですが、なんの必要性があるのか、地域生協では私にはちょっと理解出来ないですね。だって、大阪府の地域として組合員でない人で監事をやってもらうという話ですよね。別に組合員であってもいいじゃないですか。逆に、組合員以外でなければいけないとしたら、その人を組合員にしたらいけないという話になってしまうわけですよね。なんか矛盾してて、そんなにいい人がいるのなら組合員になってもらってから監事をしてもらったらそれでいいんじゃないかと思うのですが。共済だったら分かりますよ。保険というのは特殊な職務ですので、ちょっと違った視点からというのは分かります。あと、職域こそ必要ではないかと思っているのですが、組合員が職域の中の人たちしかいませんので、視点がどうしても固まってしまうのですね。組合員の中から監事を選ぶといった場合、理事とほとんど視点が変わらないことになってしまうので、それで監事が務まるのかといった時に、職域は確かに必要かなと思います。同じ会社の社員ですから、監事をやって理事と対立するような事はやっぱりやり難いですから、職場にそんな空気を作ることはどうかと思いますので、ちょっと違う視点からという意味で、職域は員外からというのはいいのではないかと思います。地域は必要かなあという気はしてるのですが、何か定款に載せてしまったので言ってるみたいですが、員外監事を置く場合は規定化をしたというころです。

(7) 経営判断の原則
それから、経営判断の原則として、善管注意義務履行の判断基準としては経営判断としてはどうなのかということを明確化したということです。
(8) 理事会への出席
理事会に出席するということが法律的に義務づけられましたので、意見の表明をするとか、議事録に署名又は記名押印するとかが規定化されたということです。

(9) 公認会計士との連携
公認会計士と、どうやって連携するかという規定の整備を行う。

(10) 組合員代表訴訟
組合員代表訴訟についての対応について決めますということです。

(11) 監査報告書
最後に、監査報告書ですが、別紙として三種類の文例を添付しています。(講演録末尾に添付)

5.総則
(1) 目的
それでは、中心的な話をして行きたいと思います。「生協監事監査基準の改定のご案内」の5ページ第1章目的の
(目 的)
『1.本基準は、監事の職責とそれを果たすうえでの心構えを明らかにし、併せて、その職責を遂行するためのあり方と、監査にあたっての基準及び行動の指針を定めるものである。
2.監事は、組合規模、経営上のリスクその他組合固有の監査環境にも配慮して本基準に則して行動するものとし、監査の実効性の確保に努めなければならない。』
ごくごく当たり前のことです。規模、経営上のリスク、監査環境、そういったものを考慮した上で実効的な監査をやって下さいということです。

(2) 監事の職責
次に第2章にあります監事の職責ということで、
(監事の責務)
『監事は、組合員の負託を受けた独立の機関として理事の職務の遂行を監査することにより、持続的な発展を可能とする組合の健全な運営と社会的信頼を確保するよう努めなければならない。』
ということで、監事の職務というのは、理事の職務の執行監査をやるのですが、なぜ監査が必要なのかというと、組合が存続し、成長し、健全に運営されるようにするのが目的であるので、監事さんはそこを忘れないで、逆に組合を不健全な方向にやるような意見を述べたり、そういう事はしないで、本当に健全な運営・発展や社会的信頼性の確保に努めるために、ご自分の意見があった場合、常に1歩退いて、それが本当に組織のためなのか冷静に対応していただきたいと思います。
(監事の職務)
『前項の責務を果たすため、監事は、理事会その他重要な会議への出席、理事及び職員等から受領した報告内容の検証、組合の業務及び財産の状況に関する調査等を行い、理事又は職員等に対する助言又は勧告等の意見の表明、理事の行為の差止めなど、必要な措置を適時に講じなければならない。』
ということです。

(3) 監事の基本姿勢
次が第3章で監事の基本姿勢。公平不偏の態度で、不偏は偏らないということですが、もう1つ公正は難しいですよね。何を持って公正というのか、その組織にとって公正でも社会的には公正でないということがあるのです。公正であるかどうかは組織によって変わってくるのです。そういう意味では、何を公正というかは非常にむずかしいのですが、第三者が見た時に公正だよねと、逆に言うと、員外監事が必要ではないかというのはそういうことなんです。員外でなくて普通の監事さんでも、社会的に第三者の視点から見て下さいという意味で公正というのですが、非常に難しいことです。
それから自己研鑚ですが、面白かったのは東京大学の学生なんですが、「これ以上何を勉強せえと言うのですか」と言われたのですが、いやいや違うのです。自己研鑚とは、監査をするための必要な知識とか情報、技術を習得するということです。
それから、適正な監査視点ということで、経営全般の見地から監査視点を持って下さい。なかなか難しいのは組合員の活動で監事さんをやったら、どうしても自分たちの組合員活動を中心に考えでしまう部分があるみたいなんですが、そうではなくて組合員活動を含めた経営全般に考えるということで、よろしくお願いしたいと思います。
次に情報の共有は他の監事さんと情報を共有する。それから、適正な意見形成ということで、よく事実を確かめ、判断の合理的根拠を求め、その適正化に努めなければならない。 噂で意見を形成してはいけませんよということです。よくあるのが、従業員の噂で、誰だれさんがこう言ってる。言ったことは事実かもしれませんが、勝手に思い込んでいる場合があるんですね。その辺は気をつけなければいけません。みんなが言ってるというのは本当は噂で、事実ではなかったということがありますので、何かで話が変わっていくのですね。伝言業務と同じです。どんどん話が変わっていくわけですよ。それが結構ありますので、噂では判断しないということです。
それから、秘密保持です。監事は、その職務の遂行上知り得た情報の秘密保持に十分注意しなければならない。なかなか秘密保持は難しいですね。電車で話をしてはいけないとかね。電車の中で理事会の文章を読んでるとかは、やっぱりやらない方がいいと思うのですが、話をしないというのはなかなか難しいかなと思います。極端な言い方をしますとメールもおっかないです。ぐるぐる回ってますし、サーバーの中に入ってますし、どこで見られるかわからないですからね。昔と違って、これだけ情報の手段が発達していると、どこで漏れてしまうか分からない。私はメールを送る時は、必ずアドレス帳を立ち上げてからやるようにしてるんです。何故かというと、グループ化されていて管理できるのですが、簡単に送れてしまうので、間違ってしまうのです。便利になればなるほどリスクが高くなりますからね。携帯電話なんかリスクの塊ですからね。重要事項を携帯電話で言い合って、傍に誰かいたらどうするんだろうと思いますが、そういう意味では便利すぎるのは気をつける。特に秘密保持というのは漏れる可能性を常に頭の隅に置いて、これは監事さんだけではなく理事の方も含めて、文書管理にしても昔とは違いますので、是非気をつけていただきたいと思います。

(4) 監事の独立性
監事の独立性ということで監事の選任の手続きは、先ほどお話したとおりですし、監事の報酬は監事が決める、監査の費用も請求出来るということです。あと予算ですが、予算は特に難しいですからね。実は3月に出来上がってるはずなんです。遅くても4月です。だって事業が始まってから予算作るのでは遅いでしょう。でも3月に予算を作っても、6月の総代会で降りるかもしれないので、この予算は難しいのです。引き継ぐことを前提に予算を組まなければいけないので、「俺はこのセミナーは行かないよ。だから参加費用は要らないよ。」と言っても、次の幹事さんはいろんなセミナーに行きたいかもしれないので、セミナーに行く費用なんかは若干多めに考えておいた方がいいと思います。そうしとかないと次の監事さんが困ってしまいますので、気をつけて予算を作っていただきたいと思います。

(5) 監事監査の環境整備
理事が監査環境を整備するのではないとご理解いただきたい。理事に協力してもらって監事が自ら監査環境を整備して行くということです。人にやってもらおうという話ではないのです。自ら整備して行こうと監事が思わないと動かないのですよ。だから「お金が欲しい」とか「こういう風にして下さい」とか、積極的に言わないと理事は分からないです。「これこれこういう理由だからこうして欲しいんだ」という事を繰り返すことによって、監査環境が整備されて行くのです。黙っていても監査環境を作ってくれると思っていたらいけませんよ。自ら動いて監査環境を整備しないといけないのです。そこが、理事さんと監事さんにずれがあるのです。理事は好きにやってくれて結構ですよと放ったらかし、一方監事は理事がいろいろお膳立てしてくれるんだとぽうっとしてる。結局何にもやらないで終わってしまうというケースもあったりしますので、お互いにコミュニケーションを繰り返しながら監査環境を整備していく必要があります。だから、代表理事を含む理事に理解し認識させるように努めなければならないということで、努めるのは監事なんです。
あと、代表理事との定期的会合ですが、これは努めるものとするで、これは組織によっていろいろあると思います。理事会室と監事の席が隣り合ってたら、別に会合をもつ必要もなくて毎日そこで話をしてるわけですから、定期的会合を毎日やってるようなものですが、監事の部屋と理事会の部屋とが全然別でしたら、離れていますので、そんなにしょっちゅう会うわけではありませんので、定期的会合をもつ必要があるわけです。その辺はいろいろあるので、努めるものとするということになるのです。ちなみに私なんかは怒られてしまうかもしれないのですが、会計士は監査先の経営者と定期的に会合をしなくてはいけないということで、年に1回か2回食事をして、夜の酒はだめだということで昼やってるみたいですが、相手も忙しいですから昼休み位しかゆっくり話が出来ないということでやっているみたいですが、私はやっていないのですね。なぜかと言いますと、私が行くと理事長が座っていて、今こういう状況ですと勝手に話をしてくれるんです。やる必要がないのですね。向こうから積極的に話をしてきますので、雑談も出来てるし、経営状況も分かるし、そういう状況だからいらないんじゃないのと言ったら怒られましたので、一応会ってるという証拠だけ残して置かないといけないので、何月何日に会ったとメモだけ残しています。常に月に1回話をしないといけない、そういうことが必要な場合もあるし、必要でない場合もありますので、ケースバイケースとして状況から見て判断して下さい。
あと、意思疎通の確保ですが「監事は、平素より組合及び子会社等の理事若しくは取締役及び職員等との意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めなければならない」ということですが、特に職員に頼られる監事さんになって下さい。というのは、監査役でもそうなんですが、職員と気軽に話が出来る監事さんは相当情報力を持っています。そうしますと、気軽に職員と話が出来る、逆に言うと職員から頼られる。職員は直接上司にぶちまけると自分の首が危ないですから、なかなか言えないのです。ところが監事だったら、自分の上司でもないし、あとは監事さんが自分の判断で私の話をどう思うか、対処するかもしれないし、しないかもしれないし、そういうふうに話し合ってみればいいのですね。頼られる監事さん、そういう監事さんになって欲しいなと思います。
それから、昔からあった報告義務ですね。「監事は、理事が組合に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、これを直ちに監事に報告することが自らの義務であることを強く認識するよう、理事に対して求めなければならない」求めるのは監事ですからね。これは実際によく忘れてしまうのです。大変だと言って理事会を招集するのですが、慌ててしまって監事さんを呼ぶのを忘れてしまうのですね。そういう時でも、忘れないように常に言っておくことです。だから、求めなければならないとなっているのは、意識づけて下さいねということです。
監事の監査報告文例の設定にあたって
監査報告書ですが、今までの生協法では、監査報告書は作りなさいと書いてありましたが、何を書けとは書いていなかったのです。今回は法令等で書く事が規定されたのです。そうすると、書けと言っていないことを書いた時のリスクが大きいのです。さっき言ったように権限と責任は一致します。法律で書けといったことは絶対に書かなければいけませんが、法律で書かなくてもいいことを書いてしまったということは、そういうことについても監事は責任を取りますからねと言ってるわけですから、解釈がちょっと怖いですね。はっきり言って、今までは何を書いてもよかったんです。今度は書く内容を決められてしまったから、これ以外のことを書いてしまったら、規定されたこと以外まで書いてしまったら、監事の権限がそこまで及んでいるんだということで、責任を取りますと言ってしまうことになってしまうのです。今まで自由に書いていた部分はあると思いますが、それは監査報告書という名前を付けてはいけません。監査報告書と名前の付いた報告書は22ページから26ページ(講演録末尾に添付)で、その他の意見は「その他の意見」「意見書」とかなんなりと監査報告書とは別の名前にして出して下さい。それだったら書きたければ自由に書いたらいいんじゃありませんか。ただ監査報告書となると、かなり自分で自分の首を絞める可能性がありますよと、そこだけ注意して下さいということです。
24ページの下から4行目、公認会計士が独立の立場を保持し……と書いているのですが、29ページの(注14)に書いています。(講演録末尾に添付)14の最後「受けることが望ましい」実は、法定だったら受けなくてはいけないのです。会計監査人から通知を受けて書かなければいけない。ところが任意監査だったら書かなくてもいいのですが、一応法定監査並みにやったらこういう文章を書くことになります。はっきり言いますが、書かせていただく代わりに、昔みたいに公認会計士の監査を受け、その内容について報告を受けました。その結果、私たちの意見はこうです、という書き方でも構いません。私はいくつか監査をやっているのですが、載せるのであったら早めに言って下さいねということです。こちらも書類を作らなければいけなにので、急に5月の30日くらいに「書くので書類下さい」と言われても困るわけですよ。だから24ページの後半の文章にしたいのであれば、さらに後の文書を載せるのであれば、事前に会計監査人と協議をしないといけないので、急に言われても困るんですよ。事前に、早めに出して下さいということです。任意のところでは、少しもめるかなという気がしますので、私も急に言われたら困ってしまいますので、他の会計士さんも会計監査人もおそらく同じだと思いますよ。その辺は、きちんと先方と打ち合わせをしておいて下さい。
ほぼ時間となりましたので、私の方からのお話は終わらせていただきたいと思います。ご清聴有難うございました。

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